こんにちは、堀井です。
「本部⇔店舗」間の『情報共有』の“理想”という大きなテーマで 第1〜3回までは発信側である「本部」を中心に「SVの役割」までお話ししてきました。いよいよ今回は、受け手であり現場である「店舗」側のお話です。まずは前回までのポイントを振り返りながら、進めていきます。
事業戦略/商品開発/調達/人事/財務/管理などの中枢的機能
⇒ これら内容を【通達(案内)】として、「内容をわかり易く」「件数も極力少なく」発信
そのためには「発信情報のコントロール」が重要であり、「情報発信担当者」の選任や「情報発信会議」の実施が必要。
「本部」と「店舗」のパイプ役として、「全社的な情報」である【通達(案内)】を噛み砕いて、担当する各店舗にあわせたフォロー/指導を行う=『個店対応』が必要
売上/利益を最大化するために、【通達(案内)】の内容を理解/共有し、オペレーションレベルを高めて店舗運営(商売)に専念
★最終的には、商売の現場でありお客さまとの接点である「店舗」に、いかにして必要な情報を伝え、店舗のオペレーションレベルを高めるかが最大のポイントとなります。
チェーンストアの「店舗」といってもさまざまなタイプがあります。
大型店といわれるGMS(イオン、イトーヨーカドー等)や家電量販店は多層階でスタッフも何百名もいますし、コンビニ(CVS)や専門店は基本的に1フロアで最大でも数十名程度のスタッフで運営されています。
本部からの【通達(案内)】受信の仕組みや店内での共有方法やルールも、チェーンによって異なります。
本部⇔店舗間の通信ネットワークを構築し、各店舗にPCを設置して、専用の「通達システム」を導入している企業もありますし、電子メールに関連資料を添付して送信している企業もあるでしょう。
また、各店に電話をかけて口頭連絡というのはもう耳にしなくなりましたが、通達文書をFAXで送信したり、本部側で事前に印刷しておいて店舗への納品物と一緒に配達しているチェーンもあります。
このような【通達(案内)】受信の仕組みの良し悪しはさておき、課題は受信後の「店内共有」にあります。
“必要な情報を適切なタイミングで、関係するメンバーに届けて、アクションに繋げる”
上図のように、本部からの【通達(案内)】は、各店舗宛てに複数件発信されます。
その件数自体が多かったり、実施すべき内容がわかりづらかったりすると、受け手である「店舗」で消化しきれずに、結果として作業がモレたり徹底度が上がらないという事態に陥ってしまいます。
受信の仕組みと同様に、店内での共有方法も下記のようにさまざまです。社内の決まり事や制約もあると思います。
ほかに、朝/昼/夕礼でコミュニケーションをとったり、週次のミーティングで細かく説明し役割分担しているところなどもあります。
店長一人ですべてこなすのは難しいので、自店のスタッフに確実に共有し、実行/徹底度を上げることが重要です。
「言い放し」「投げ放し」にはせず、途中の進捗チェックや最終確認をすることが、スタッフのモチベーション向上や教育にもなり、店舗全体の戦力UPにつながります。
来月はいよいよ連載最終回!「(5)店舗からの発信」についてお話しします。
お楽しみに!
店舗における情報共有の仕組みが、作業指示の実施度や徹底度を左右する!
必要な情報を適切なタイミングで、関係するメンバーに届けて、アクションに繋げる…そのポイントは…