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【連載 第4回】本部⇔店舗間の『情報共有』の“理想形”とは?~店舗での受信/共有~

第3回「SVの役割」

こんにちは、髙橋です。
「本部⇔店舗」間の『情報共有』の“理想”という大きなテーマで 第1〜3回までは発信側である「本部」を中心に「SVの役割」までお話ししてきました。いよいよ今回は、受け手であり現場である「店舗」側のお話です。まずは前回までのポイントを振り返りながら、進めていきます。

チェーンストア本部⇔店舗 情報共有の全体像

〜前回までのおさらい〜
チェーンストアにおける「本部」と「店舗」、「SV」の役割と機能について
(→第1回「本部からの発信ー情報の流し方ー」第2回「本部内での情報共有」第3回「SVの役割」

①本部(本社)
事業戦略/商品開発/調達/人事/財務/管理などの中枢的機能
・スタッフ部門
 店舗を効率よく運営して売上/利益を最大化するための各方策を立案
 (新しい商品や魅力あるサービスの開発、販促施策の考案、システムや制度の改善/導入など)
・営業部
 スタッフ部門が立案した各方策の「店舗」での実行度/徹底度を高めるため、現場の状況や環境に合わせて具体的に落とし込む

⇒ これら内容を【通達(案内)】として、「内容をわかり易く」「件数も極力少なく」発信
 そのためには「発信情報のコントロール」が重要であり、「情報発信担当者」の選任「情報発信会議」の実施が必要

②SV(スーパーバイザー)
「本部」と「店舗」のパイプ役として、「全社的な情報」である【通達(案内)】を噛み砕いて、担当する各店舗にあわせたフォロー/指導を行う=『個店対応』が必要

③店舗(現場)
売上/利益を最大化するために、【通達(案内)】の内容を理解/共有し、オペレーションレベルを高めて店舗運営(商売)に専念

★最終的には、商売の現場でありお客様との接点である「店舗」に、いかにして必要な情報を伝え、店舗のオペレーションレベルを高めるかが最大のポイントとなります。

店舗での受信/共有

チェーンストアの「店舗」といってもさまざまなタイプがあります。大型店といわれるGMS(イオン、イトーヨーカドー等)や家電量販店は多層階でスタッフも何百名もいますし、コンビニ(CVS)や専門店は基本的に1フロアで最大でも数十名程度のスタッフで運営されています。本部からの【通達(案内)】受信の仕組みや店内での共有方法やルールも、チェーンによって異なります。

①店舗での受信

本部⇔店舗間の通信ネットワークを構築し、各店舗にPCを設置して、専用の「通達システム」を導入している企業もありますし、電子メールに関連資料を添付して送信している企業もあるでしょう。また、各店に電話をかけて口頭連絡というのはもう耳にしなくなりましたが、通達文書をFAXで送信したり、本部側で事前に印刷しておいて店舗への納品物と一緒に配達しているチェーンもあります。
このような【通達(案内)】受信の仕組みの良し悪しはさておき、課題は受信後の「店内共有」にあります。


②店舗での共有
“必要な情報を適切なタイミングで、関係するメンバーに届けて、アクションに繋げる”

店舗での【通達(案内)】の共有

上図のように、本部からの【通達(案内)】は、各店舗宛てに複数件発信されます。
その件数自体が多かったり、実施すべき内容がわかりづらかったりすると、受け手である「店舗」で消化しきれずに、結果として作業がモレたり徹底度が上がらないという事態に陥ってしまいます。

a. 店長の役割

・店舗の責任者として、すべての【通達(案内)】の内容を確認し、理解/把握する
 ※不明/疑問点があれば、社内ルールに則って担当SVや本部の担当部署に確認します。
・内容に応じて、スタッフ全員か特定の担当者に伝達すべきかを仕分けする
 ※全員にすべての【通達(案内)】の内容を知らせる必要はなく、現実的にも難しいでしょう。まずは[①10月からの「販促施策」]や[④「予約システム」展開]のように全員が理解すべき情報を確実に伝達して、周知徹底を図ることが重要です。

b. 共有の方法

受信の仕組みと同様に、店内での共有方法も下記のようにさまざまです。社内の決まり事や制約もあると思います。
 例1:店舗PCの画面で各自確認(印刷不可) ※店舗タブレットでも参照している企業もあり
 例2:店長が【通達(案内)】(全部または重要分)を印刷して、ファイル/バックルームに掲示
   +内容確認した人は欄外にサイン記入
 例3:実際の担当者(例:発注業務)には、印刷したうえで店長が注意点等コメントを入れて配付
   →担当は業務が完了したら、気付きや課題を記入して提出
ほかに、朝/昼/夕礼でコミュニケーションをとったり、週次のミーティングで細かく説明し役割分担しているところなどもあります。

店長一人ですべてこなすのは難しいので、自店のスタッフに確実に共有し、実行/徹底度を上げることが重要です。「言い放し」「投げ放し」にはせず、途中の進捗チェックや最終確認をすることが、スタッフのモチベーション向上や教育にもなり、店舗全体の戦力UPにつながります。

◎参考例
【通達(案内)】や販売実績等の「情報」系と、商品発注や在庫管理等の「業務」系とが、システム上でも連携しているチェーンストアでは、下図のような方法で店舗売上の最大化と店舗業務の効率化を目指しています。

「情報」系と「業務」系とが連携している「店舗システム」

例えば、あるカテゴリーの商品や販促の通達〈必要な情報〉を、実際の発注時〈適切なタイミング〉に、発注担当者〈関係メンバー〉が入力する端末画面に表示することで、商品発注のコントロール(適正化)〈アクション〉に繋げることができます。

店舗における情報共有の仕組みが、作業指示の実施度や徹底度を左右する!
必要な情報を適切なタイミングで、関係するメンバーに届けて、アクションに繋げる…そのポイントは…

・店長がすべての【通達(案内)】の内容を理解/把握する
・【通達(案内)】内容に応じて仕分けし、関係するスタッフに共有する
・作業指示の途中進捗や最終確認を徹底する

来月はいよいよ連載最終回!「(5)店舗からの発信」についてお話しします。
お楽しみに!