飲食店施設の企画・運営
遊戯機器のレンタル
事例のココに注目!!
- 少ない人員でも、売り上げを伸ばす工夫
- 本部からの情報を集約し、店舗業務を適正化
- Shopらん®による業務マネジメントが、売上向上に貢献!
- デジタルの活用を顧客体験価値の向上に繋げていく
デジタル活用によって、実店舗型ビジネスの新たな価値創造を目指す「店舗デジタルトランスフォーメーション(DX)」。いかにして本部と店舗間のコミュニケーションを円滑化し、生産性を向上させ、新たな顧客体験を提供すべきなのか。
コロナ禍の逆風においても、国内外でアミューズメント施設を積極展開する株式会社GENDA GiGO Entertainmentは、「本部-店舗間コミュニケーションツール」である「Shopらん®(ショップラン)」を業務の要に据えて、日々デジタル改革に取り組んでいる。同社でShopらん®の運用を担当する「Shopらん編集局」に、店舗DXの秘訣を聞いた。
取り組みのポイント
- ポータルサイトやメール、電話、FAXなど複数の連絡手段をShopらん®に一本化
- ゲートキーパー設置による店舗作業量 の適正化
- Shopらん®を情報集約ツールにとどまらず、業務マネジメントの改善を含めた店舗DXに活用
Shopらん®活用の効果
- 本部から店舗への情報発信量を約35%削減
- 店舗従業員の作業量を約40%削減
- Shopらん®による業務マネジメントで売上向上にも貢献
少ない人員でも、売り上げを伸ばす工夫とは?
GENDAグループの一員として、アミューズメント施設事業の拡大を続けるGENDA GiGO Entertainment。「SEGA」ブランドで展開していたゲームセンターを「GiGO」へと復古させ、M&Aによって店舗数を約247店舗にまで一気に拡大させた2022年を、同社は「新創業」の年と位置付けている。
2020年以降、アミューズメント業界はコロナ禍によって大きな影響を受けた。GENDA GiGO Entertainmentも例外ではなく、第一回緊急事態宣言の際は、全店休業を余儀なくされている。その後は換気や消毒を徹底することによって、安心して楽しめる施設運営につとめてきた。しかし、売り上げの減少に応じたコスト削減は避けられない。少ない人員で、どうすれば店舗を回すことができるのか。同社は「店舗DX」に力を注いだ。
元店舗従業員 で、現在はITソリューション部に所属する小田裕典氏は次のように話す。
「『100円玉が入らない』『クレーンゲームの景品をどうやって取ればいいのか』など、お客さまが気軽にスタッフに相談できるよう、QRコードを使った呼び出しの仕組みを導入しました。さらにインカムアプリも導入し、スマホを開かなくとも通知音ですぐ気付けるようにしています。『このお店って親身になってくれるんだな』と思っていただくことが重要なのです。実際に、この仕組みを導入した店舗ではリピーターが増え、それに伴って売り上げも伸びていきました」(小田氏)
ITプラットフォーム課 小田 裕典
GENDA GiGO Entertainmentにとって、こうしたデジタル化への取り組みは特別なことではない。以前から、コミュニケーションツールの統一によるスマートな店舗運営に力を注いできた。
作業指示・告知・アンケート・問い合わせなど、本部と店舗で交わされるやり取りは非常に多い。かつて店舗側は、ポータルサイトやメール、電話、FAXなどから受け取る連絡を、時間をかけて整理しなければ、その日に果たすべき業務が見えてこなかった。
そこで同社が2014年から利用しているのが、ドリーム・アーツの提供するShopらん®だ。店舗と本部のコミュニケーションをShopらん®に集約することによって、「その日に見るべきお知らせ」を朝一にチェックし、すぐに実作業に向かうことができる。
Shopらん®のメリットのひとつは、『情報の発信者が明らか』なことです。お知らせに対して、この場合はどうすればいいのか、といった問い合わせをしやすくなりました。どの部署に聞けばいいのか、迷わずに済むわけです」(小田氏)
本部からの情報を集約し、店舗業務を適正化
Shopらん®によるコミュニケーション改革を進めるGENDA GiGO Entertainmentは、2020年、社内に「ゲートキーパー」を発足させた。ゲートキーパーとは、組織内のさまざまなメッセージを集約し、効果的に伝える役割を指す。同社内においては「Shopらん編集局」と呼ばれている。
編集局のメンバーである人事部の清水広介氏と、管理本部 ITソリューション部 部長の河合英雄氏は、この制度を発足させた背景をこう説明する。
「各部署が自由に使ってしまうと、作業指示が膨大になり、店舗側が対応しきれなくなることがありました。そこで、営業系・管理系のメンバーによって”Shopらん編集局”を発足させ、情報量の適正化を図ったのです」(清水氏)
「Shopらん編集局はただのメッセンジャーではなく、店舗運営の要です。作業指示やお知らせ量をShopらん®で計測することによって、『お客さまと向き合う時間を増やすために、この作業は週明けに回そう』『この作業は不要だからやめよう』といった、店舗業務を適正化するためのマネジメントができるようになりました」(河合氏)
また、同編集局の大田杏美氏は、「情報発信の方法」についても見直しを続けていると言う。
「編集局では、告知の締め切りやタイトルのつけ方といったルールを決めています。店舗にとってより分かりやすく、見やすく伝えることが目的です。強調すべきところに色を付けるなど、細かいところまでチェックして、発信の仕方を改善しています」(大田氏)
「実は大田は、最近M&Aによって別会社から我々の仲間に加わりました。そのバックグラウンドを活かし、『メッセージの標準化』において非常に活躍してもらっています。今後も事業を拡大していくなかで、異なるカルチャー出身の同僚と仕事をする機会は増えていくでしょう。Shopらん®というツールだけでなく、コミュニケーションの方法も一本化することによって、より統一的に事業を進めていけると考えています」(河合氏)
Shopらん編集局の発足によって、GENDA GiGO Entertainmentは、本部-店舗が一丸となって顧客に向き合う体制を構築した。こうした改革に加えて、同社では、さらなるShopらん®活用の工夫も続けている。
「これまでは別のツールを使って毎月のスケジュールを伝達していたのですが、こちらもShopらん®の『カレンダー機能』に集約しました。情報を集約する段階で、当月の業務量がひと目で把握できるので、編集局側での業務コントロールがしやすくなっています」(小田氏)
Shopらん®による業務マネジメントが、売上向上に貢献!
GiGOの店舗では、朝8時半に店長が出勤し、Shopらん®でタスクを確認することから一日が始まる。その後、清掃がおこなわれ、スタッフ全員に連絡事項を共有し、店がオープンする。
以前は紙でおこなわれていた「開店前後・閉店前後の作業項目」はShopらん®に移行し、スマホからチェックできるようになった。本部側にとっても、各店舗がきちんと実施しているかどうかの確認や、集計が容易になった。ゲーム機搬入のスケジュールや、新しい景品の情報、コラボキャンペーンの指示書、掲示するPOPのデータ、労務関係の書類提出など、すべてのやり取りがShopらん®を通じておこなわれている。
2022年10月に入国制限が緩和したこともあり、GiGOの売り上げは急激な回復を見せている。そのなかでも河合氏・小田氏はShopらん®が売り上げに与える影響は大きい」と話す。
今のゲームセンターの主力はクレーンゲームであり、いかに適時に景品を投入するかが、お客さまの満足度に大きく影響します。これまでは各店舗がバラバラに判断していましたが、近年は全店で共通して実施しています。Shopらん®によって、全店に瞬時に指示を出し、それをきちんとやっているか確認できるようになったからです。GiGOブランドとして、各店舗が同じ品質のサービスを提供できるようになりました。もしこのツールが無ければ、売り上げはここまで回復していなかったでしょう」(河合氏)
「クレーンゲームの景品入れ替えは、店舗業務でいちばん時間のかかる作業です。今は景品数が本当に多くて大変ですが、週末に遊びにいらっしゃるお客さまのためにきちんと清掃して、綺麗に並べておけるかどうかが、そのまま売り上げに響きます。Shopらん®を通じた業務マネジメントにより、入れ替え業務に集中できる時間を確保できるようになったことは大きいです。私自身、店舗にいたころ、本当に助かっていました」(小田氏)
今後の展望:デジタルの活用を顧客体験価値の向上に繋げていく
同社のShopらん編集局では今後、Shopらん®をさらに使いやすく・分かりやすいツールにしていくことが計画されている。
Shopらん®には『書庫』というドキュメントを保管する場所があるのですが、長く使い続けてきた結果、すでに役目を終えた通達や、手順が古いままのマニュアルが散見されるようになってしまいました。2023年度は、この見直しをする予定です。店舗でやるべきことはこれ、調べるときはここと、まごつかずに業務ができるように情報の整理を進めて参ります」(清水氏)
「店舗が問い合わせ機能を使う際、本部にいる相手の名前も顔も分からない状態では、遠慮してしまうことがあると思います。そうした心理的距離をもっと縮めていって、初めて実施するような業務でも、スムーズに展開できるようにサポートしていきたいと思います」(大田氏)
「私たちにとってShopらん®は、そこにあって当たり前のツールですが、これから仲間に加わるメンバーにとってはそうではありません。はじめは使い方が分からない部分もあるでしょう。その目線を大事にして、さらに使いやすいように改善していきます」(小田氏)
最後に河合氏は、デジタルの活用によって、スタッフが顧客に届ける体験価値をさらに高めていきたいと展望した。
「アミューズメント施設はリアルな店舗ですから、必ずアナログな部分はあります。しかし、デジタルの活用によって省力化・効率化できることが多々あるのも事実です。今はリアルビジネス全体が落ち込んでいる時期ですが、今後は必ず需要が戻ってきます。そのときのために、顧客体験価値を高めるような店舗DXを今後も進めていきます」(河合氏)
Shopらん®を連絡集約化ツールとしてのみならず、業務マネジメントの改善を含めた店舗DXに活用しているGENDA GiGO Entertainment。同社の取り組みは、あらゆるリアルビジネス事業者を勇気づけることだろう。
GiGO様の協創エピソードを動画で見る
GiGO様のほかの事例はこちら
接客業務に注力できる店舗づくりを支援
作業状況を可視化し、継続的な業務改善に役立てる
詳細はこちら