株式会社セガ エンタテインメント様

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株式会社セガ エンタテインメント様

導入企業プロフィール
企業名:株式会社セガ エンタテインメント
設立年:2004年4月
事業内容:
アミューズメント施設、ダイニングエンタテインメント施設、飲食店施設の企画・運営。そのほか、遊戯機器のレンタルも手掛ける。
導入概要
稼働時期:2014年6月
利用店舗数:約200店舗(アミューズメント施設)※ 2016年2月時点
適切な業務指示量へ統一し、店舗の実行力を引き上げ

UFO キャッチャーやビデオゲームなどが楽しめるアミューズメント施設を運営するセガ エンタテインメント。アミューズメント施設のほか、親子3世代で楽しめるビュッフェダイニング「Ki dsBee」も運営し、総店舗数は200。セガ エンタテインメントが2014 年6 月、10 年以上使い続けた旧システムから、ドリーム・アーツの「Shop らん」へ刷新した。 店舗・本部間の連絡や報告業務を支援するクラウドサービスを活用することで、店舗における課題を解決するとともに、店舗運営のさらなる効率化を目指す。

では具体的にどんな課題を解決したのか。導入によりどんな効果を上げたのか。「Shop らん」導入に踏み切った経緯と効果を、同社 管理企画本部の松本氏、加藤氏、そして本部から店舗へ情報を発信する機会の多い 栢野氏に聞いた。

また、店舗における「Shop らん」の導入効果について「クラブ セガ秋葉原 新館」を運営するチーフの柴田氏と、同館 フロアマネージャーの伊藤氏にも話を聞いた。

接客以外の業務が山積、作業の効率化が課題に

店舗を運営するための各種業務の中で、優先して取り組まなければならないのが「接客」だ。店舗スタッフは来店する人をサポートし、利用者が気持ちよく過ごせる現場づくりに従事する。高いサービス品質を維持すれば顧客を囲い込め、競合店舗との差異化も図れる。ひいては売上向上につながる。

同社が運営するアミューズメント施設においても、店舗スタッフは接客に時間を割くのが原則となっている。来店客で込み合う時間は接客することを義務化し、1 日の営業時間の大半を接客に割り当てている。とはいえ店舗スタッフの業務は接客だけではない。ゲーム機器のメンテナンスに景品の検品や補充、責任者においては日々の売上を本部に報告したり、スタッフのスケジュールを管理したりしなければならない。新たなゲーム機導入などに伴うキャンペーンやイベントの準備もあり、本部から指示される作業も多い。「接客以外の業務に伴う作業を、いかに効率化するかが課題だった」と伊藤氏は振り返る。

確認や報告すら手間、進捗わからず業務の支障に

大勢のスタッフが働く店舗では、スタッフ間の情報共有も難しかった。「本部から作業を指示されたとしても、その指示を誰が実行したのか、もしくは作業完了を誰が本部へ報告したのか把握しにくかった」(柴田氏)という。

一人ひとりに作業を実施したか聞いたり、レシーバーを使って確認したりしなければならず、「確認や報告といった単純なことさえ手間がかかり、時間を要した」(伊藤氏)。

また、本部から店舗への連絡手段としてメールのほかにポータルソフトを使っていたが、メールとポータルの双方から作業指示が届くため、店舗では両システムをチェックしなければならないという運用上の課題も抱えていた。加えて、本部から店舗へ情報を発信する機会の多い栢野氏は、「旧ポータルの特性上、情報は単なるリンク集に過ぎず、蓄積した情報を積極的に利活用するまでには至らなかった」という。

そもそも、各スタッフがその日に何をしなければならないのかをまとめる作業も手間だったという。店舗の責任者は、本部やエリアマネージャから送られてくるメール、前日に勤務したスタッフからの引き継ぎ事項などに目を通し、優先すべき作業を洗い出さなければならない。しかし、「膨大なメールの中から期日の迫った作業が記されたものを探し出すのは困難。大事な作業指示を記したメールを見逃してしまうことも珍しくなかった」(伊藤氏)。

クラブ セガ 秋葉原 新館 チーフ
柴田 友亮 氏
クラブ セガ 秋葉原 新館フロアマネジャー
伊藤 祐樹 氏
「Shopらん」で店舗と本部間の情報共有をあるべき姿に
経営企画部 IT 企画課 課長
松本 洋一氏

こうした経緯から同社は、店舗における作業負荷を軽減し、接客業務に注力できる環境を構築する必要があると判断。そこで改革に乗り出したのが、店舗と本部との間で頻繁にやり取りされる連絡・報告業務の見直しだった。同社が運営する店舗は全国各地に広がっており、エリアマネージャや他店舗とコミュニケーションをとる機会が限定的となる。このような環境の中、情報共有の仕組みを整備することが業務上の大きな課題となっていたのだ。もっとも、「現状の課題を解決するのが必ずしも目的ではない。施設運営事業のあるべき姿を描き、理想的な情報共有のあり方を模索した」(松本氏)という。

同社は2013 年12 月、これまで約10 年間使い続けてきたポータルから新システムへ切り替えることを決断。自社のニーズを満たすシステムを提案してもらうよう主要ベンダーに依頼した。

このとき、新システム選定において重視したのが「あるべき姿」を描けるかどうかだ。具体的には、「店舗が情報過多に陥らず、適切な情報量のもとで業務を遂行できるか。本部からの作業指示を店舗が実施したかどうかを確認できるかの2 点を特に重視した」(松本氏)。情報を統制することで店舗の生産性を高めつつ、本部ではその実行力を把握できる体制づくりに努めた。選定を進めた結果、「当社の条件を満たす『Shopらん』を採用した。他のシステムには見られない店舗業務向けの機能を備えている点が決め手となった」(松本氏)。

「Shop らん」がクラウドサービスである点も採用を後押しした。「バージョンアップをする手間がなく、機能が自動的に追加されるのはありがたい。『Shop らん』を利用する他社の要望やノウハウといった最新のベストプラクティスを取り入れた機能を、当社で利用できるのもメリットだ」(松本氏)。

一方でセキュリティ対策にも余念がない。同社ではシステム導入時に脆弱性を診断しており、セキュリティサービスを提供するベンダーに依頼するなどして、仮想攻撃によって脅威があるかどうかを見定めているという。セキュリティ面において問題がないと判断できたので、「クラウドのデメリットと言われるセキュリティ問題を払拭した」(松本氏)。

必要な情報のみ表示、30秒の作業が数秒に

2014 年6 月に「Shop らん」を導入してから約1 年半。店舗スタッフや作業指示を出す本部スタッフは、効果を徐々に実感し始めている。

とりわけ作業効率を高めているのが、情報を整理する仕組みだ。具体的には、本部から送られてくる作業指示(お知らせ)の中で、作業期日の近いものだけが店舗の画面上に表示される。大事な作業指示が膨大なお知らせの中に埋もれることはなく、店舗でその日にすべき作業が一目で分かるようになっている。

作業が完了すると、本部からのお知らせに返信する形で容易に報告できる。「いちいちExcel やWord ファイルを開いて作業報告書を作成せずとも、『Shopらん』だけで報告を済ませられるので作業時間を短縮できる」(伊藤氏)。報告時には、作業担当者を入力する欄も設けられるため、店舗の責任者は「スタッフ一人ひとりに確認しなくても、誰がいつ作業を実施したのか把握できるようになった」(柴田氏)という。

閲覧済みのお知らせに「既読」と表示したり、お知らせに「緊急」や「重要」などの重みづけを付与したりする機能も備える。「これまでは本部から送られてくる連絡事項のすべてに目を通さなければならず、見るだけで時間がかかった。しかし『Shopらん』なら自店舗の業務に必要で、かつ喫緊に処理すべき情報が表示される。出勤後の情報整理・把握が短時間で済むようになった」(柴田氏)。

また、「Shop らん」はブックマーク機能を装備し、後で参考にしたいお知らせや、頻繁に利用するファイルも簡単に呼び出せる。加えて、「経理」や「人事」「ゲーム」などのタグをお知らせに付与し、タグ別に表示させられる。「作業ごとに必要なお知らせやファイルにすぐアクセスできる。何度も検索し直したり、ファイルを格納する書庫を開いたりする必要はない」(柴田氏)。

店舗に届く情報量は業務量に比例、作業実施率や既読率を把握
経営企画部 IT 企画課
加藤 裕也 氏

一方、作業を指示する本部スタッフの導入効果は、「店舗の状況を可視化できるようになった点」と加藤氏は指摘する。

「Shop らん」は、作業指示配信数やお知らせの既読率、作業の実施率などを集計する機能を備える。これにより、本部からの指示配信数が適量かどうか、各店舗の作業実施・未実施状況などを正確に把握できる。これまではポータルとメールで作業を指示していたため、既読率はもとより、作業指示配信数や作業の実施率を把握するのが難しかった。作業にかかった人員や時間も集計できるため、「指示した作業が店舗スタッフの負荷になっていないかどうかまで見極められる」(加藤氏)。

本部スタッフはこれまで、各自が必要と判断した情報をそれぞれ配信していたため、店舗に届く1 日あたりの総配信数を共有していなかった。しかし、「Shop らん」導入により配信数を確認できるようになったことで、「各自が無駄な情報を配信しない抑止効果が見込めるほか、店舗の実行力の引き上げにつながる」(栢野氏)という。

同社では集計した作業別の未実施状況を「Shop らん」経由でエリアマネージャに公開している。「エリアマネージャは担当店舗に電話で作業状況を確認せずとも、『Shop らん』で進捗を容易に把握できる」(加藤氏)。

関連情報の集約率を高め、ワンストップで閲覧

今後は店舗業務にかかわる情報をさらに集約する考えだ。「売上報告などの定期的な作業は『Shop らん』上でやり取りするのが望ましい。フォーマットさえ作成すれば、指示や報告作業を簡素化できるからだ」(加藤氏)。複数システムに情報が散在することによる、確認漏れや作業のし忘れを低減する効果も見込む。

「Shop らん」が備える「業務アプリ」を活用し、業務の定型化も進める。すでに業務アプリを使い、店舗で管理する管理帳票などを月次で報告しているが、「店舗業務の作業効率をさらに高める手段として『業務アプリ』を効果的に活用していくことが必要だ」と加藤氏は考える。

集めたデータを活用、店舗の課題を可視化
運営企画部 景品調達課
栢野 大輔 氏

収集したデータの活用も模索する。同社は現在、「Shop らん」で収集したデータをcsv ファイルで出力し、同社が保有する他のデータと組み合わせて相関関係を探れるか検討しているという。データの粒度や不揃いを統一する取り組みも含め、「Shop らん」に蓄積される店舗情報の利用価値を高めていく構えだ。また、PDCA サイクルによる継続的な業務改善にもデータを役立てる。「店舗のあるべき姿と現状の差分をデータから読み取り、改善点を洗い出すヒントに結び付ける。より多くのデータを集めれば、店舗が抱える課題も如実に可視化できるはずだ」(松本氏)。

定性的な業務の「定量化」も推し進める考えだ。「これまで店舗業務の進捗などを可視化するのは難しかったが、『Shop らん』導入によって多くの店舗業務を定量的な視点で評価できるようになった。今後の業務課題を考える上で『Shop らん』は欠かせない。店舗業務をあるべき姿へと導く革新的なツールだ」(栢野氏)。

もっとも「Shop らん」の活用領域を広げるには、「より徹底した運用ルールを根付かせなければならない」と栢野氏は指摘する。稼働前に運用ルールを策定したものの、「業務に沿わないルールは守られないことが多い。日々見直していく取り組みが欠かせない。店舗と本部の両部門が歩み寄ってルールを改善する取り組みも必要だ」(栢野氏)。

施設事業の拡大を目指す同社にとって、情報を適切に管理・活用できる「Shop らん」は、店舗の課題解決や業務改善に役立てるツールに留まらない。中長期的な事業プランを成功へと導くための経営戦略ツールと位置付ける。

導入のポイント
① 店舗の状況が可視化できる
② バージョンアップする手間がないクラウドサービス
③ 機能要望よりもユーザが実現できることに力点をおいた導入