AISAS(アイサス)とは?意味やAIDMA(アイドマ)との違い、事例を紹介

こんにちは。Shopらんチームの上野谷です。今回は、「消費者行動モデル・AISAS」について調べてみました。
小売店には、消費者行動心理モデルを適切に理解したマーケティングが求められます。SNS時代の消費者行動を適切に表現したモデルとして多くの企業に利用されているのがAISASモデルです。本記事では、消費者行動モデル・AISASの概要やビジネスにおける事例について紹介しています!

消費者購買行動モデルAISASとは

「AISAS(アイサス)」という言葉を聞いたことはありますか?Attention(認知・注意)・Interest(興味・関心)・Search(検索)・Action(行動)・Share(共有)という5つの英単語の頭文字により構成された言葉です。
AISASは、消費者が商品を知り、購入するまでの購買行動モデルです。電通が2004年に提唱し、2006年に商標登録を行いました。 このモデルの特徴は、Shareという段階があることです。商品についての口コミや評価をインターネット上で行い、実際の使用者からの情報や意見を共有する段階が含まれています。

AIDMAとの違い

これまでは「AIDMA(アイドマ)」が購買モデルとしてよく知られていました。これはAttention・Interest・Desire(欲望)・Memory(記憶)・Actionの頭文字をとったものです。これはテレビや新聞、雑誌などでの広告・宣伝により商品を売り込むための購買行動モデルです。

AISASとAIDMAの違いは、AIDMAはActionで終わっているのに対し、AISASはShareで終わっていることです。この違いを掘り下げることで、AISASの特徴をより深く知ることができます。
インターネットやスマートフォンの普及により、個人がSNSなどで情報を発信・受信することが容易になりました。
現在は、テレビや新聞で情報を得るだけだった時代とは大きく状況が異なっています。ショッピングサイトなどの「商品レビュー」を利用すれば、購入前にお目当ての商品の評判を確かめられますし、購入後は、商品に対する感想まで簡単に発信できるのです。
このように「消費者が能動的に行動することが」AIDMAで済んでいた時代との違いです。AISASの時代のマーケティングは、ただ印象に残る広告・宣伝だけではダメなのです。

AISASが想定するユーザー行動

AISASにおける消費者の行動を、段階別に説明します。消費者の心理を理解し、自社のマーケティングに役立てましょう。

Attention(注意・認知)

広告などで消費者の注意を引くことで、商品について知ってもらう段階です。テレビCMに加えて、WebサイトやSNSなど、ネット上に広告を掲載することにより、消費者に商品を認知してもらいましょう。

Interest(興味)

商品の魅力を紹介し「使ってみたい」「身につけたい」などと思ってもらう段階です。値段や特徴などをアピールして興味を持ってもらいましょう。

Search(検索)

消費者が能動的に商品の情報を調べる段階です。消費者は、GoogleやSNSなどで口コミやレビューを検索し、当該商品のスペックや評判を確かめたり、他社製品と比較したりします。

Action(行動)

前段階の結果、実際に購入という行動を起こす段階です。一見、何もすることはなさそうですが、購入段階で不安を持たれないように、簡単でスムーズに購入できるようなシステムを作る必要があります。

Share(共有)

SNSなどをとおして、商品の情報を発信し、共有する段階です。この段階では、商品が評価されることで、消費者が何を求めているのか知ることができます。この段階は、次の商品の企画・開発やマーケティングに役立つ情報の宝庫だと言えるでしょう。

AISASの事例

実際にAISASのモデルをマーケティングに取り入れ、効果を上げている企業があります。どのように活用しているのでしょうか。

事例:RIZAP

RIZAPのあのTVCMは、多くの人の印象に残っていると思いますが、「あーあのCMか!」とすでに消費者に思わせている時点で、Attentionの段階は成功だと言えるでしょう。
「結果にコミットする」というフレーズや、芸能人を含むさまざまな方の「ビフォーアフター」は、消費者のInterestを引きつけています。
ウェブサイトを充実させたり、アフィリエイトを活用したりしてRIZAPの魅力を伝えているのは、インターネット上でのSearchに合わせた施策です。さらに返金保証制度によって入会(Action)のハードルを下げ、紹介制度によりShareの広がりを後押ししています。

事例:スターバックス

カフェのように、人によっては毎日利用する場所でもAISASは活用されています。
写真に収めてSNSにアップしたくなるルックスの商品や、カップのメッセージがShareを誘発します。
季節限定商品は、飽きられないための施策であると同時に、ShareからAttention、Interestにつなげるための施策です。ウェブサイトは、新商品を紹介するコンテンツなどを充実させて、Searchの需要に応えています。 Wi-Fiの設置やおしゃれな店作りは、お店自体に行きたいと思わせるActionを意識した施策だと言えるでしょう。

まとめ

消費者購買モデル・AISASについて、これまでのAIDMAとの比較を交えながら紹介してきました。ネットインフラの拡充、スマートフォンやSNSの普及により、消費者の行動は大きく変化しました。それに合わせて生まれたのがAISASです。今回、紹介したRIZAPやスターバックスの活用例は、AISASの考え方をわかりやすく教えてくれます。自社の戦略と比較することで、課題がはっきり見えてくるはずです。

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