こんにちは、堀井です。
本部⇔店舗間の『情報共有』の“理想形”〜チェーン店舗の売上UPを目指して〜ということで、第1回は「(1)本部からの発信」、第2回は「(2)本部内での共有」についてお送りしました。今回は、「(3)SVの役割」というお話です。
まずはSV=スーパーバイザーとは何か、というところから整理して、本題に進んでいきたいと思います。
「supervisor」を訳すと、「監督/管理/監修を担当する人」です。飲食店や専門店、コンビニ(CVS)などチェーンストア配下で、担当する「店舗」を定期的に訪問し、「本部」の方針や戦略に基づいて店舗運営を監督/指導する役職を指します。
自分が担当する店舗の売上と利益の最大化が最大のミッションです。 担当店舗を訪問して日々の店舗運営を監督/指導することで、店舗ごとのオペレーションレベル向上を目指します。 これが売上UP、ひいてはチェーンストア全体の成長につながります。
このミッション達成のための「本部」と「店舗」のパイプ役が「SV」の立ち位置です。
「SV」は「本部」の代表者として、現場である「店舗」と向き合う立場となります。
以上のような立ち位置でミッションを遂行する「SV」ですが、実際に行う業務はチェーンストアの業種/業態や規模によってさまざまです。
例えば、「レギュラーチェーン」や「フランチャイズチェーン」など、形態によっては以下の表のように「本部」と「店舗」の関係性が異なります。したがって、直営店舗の「店長」とフランチャイズ加盟店の「オーナー」では、「SV」の接し方も違ってきます。
また、同じ形態のチェーンストアでも、業種/業態や担当エリアの広さなどによって担当店舗数は異なります。
例えば、特定地域に集中出店するドミナント戦略を採り、毎週担当店舗を訪問するフランチャイズのCVSチェーンでは「SV」1人あたり約10店舗を担当します。一方で、各都道府県に数店舗を展開している大型量販店のレギュラーチェーンでは、月1~2回の訪問頻度で1人あたり20店舗以上担当している場合もあるでしょう。取扱っている商品カテゴリごとに「SV」を配して、「エリアマネジャー」や「ストアアドバイザー」と呼ぶチェーンもあります。
この内容が【通達(案内)】として発信され、受け手である「店舗」では店長が中心となって売場で実行/徹底します。
各店舗は立地や客層が異なり、よく売れる商品カテゴリも変わります。また、競合状況にも差があります。さらに店長/オーナーのキャリアも、新任 / ベテランとさまざまで、店舗スタッフの力量も異なります。当然、各店舗の問題点や課題が違えば、解決策や対応も一律ではありません。
しかし本部からの【通達(案内)】は、あくまで「全社的な情報」であり、個々の店舗の状況に合わせて発信される訳ではありません。(将来はビッグデータをAI処理して、「個店別通達」という時代がくるかもしれませんが…)
そこで重要なのが、各店舗を担当する「SV」の役割です。
「本部」と「店舗」のパイプ役として、売上と利益の最大化を図るためには、担当店舗にあわせた『個店対応』が一番重要になります。
この結果/成果として担当店舗のオペレーションレベルUPが実現し、最大のミッションである売上と利益の最大化に繋がります。
発信側である「本部」と受信側の「店舗」のパイプ役であり、お客さまとの接点である「店舗」を担当する「SV」の現場力がチェーンストア成長を推進する一つのエンジンとなります。
「SV」は、売上と利益の最大化を図るための「本部」と「店舗」のパイプ役!
「本部」からの指示を「店舗」で確実に実施させるために必要な、各店舗にあわせた『個店対応』のポイントは…
本部からの通達(案内)発信のポイント