こんにちは、堀井です。 「本部⇔店舗」間の『情報共有』の“理想形”という大きなテーマで、【通達(案内)】の発信側である「本部」から、受信側の「店舗」における『情報共有』について、4回にわたってお話ししてきました。
本部⇒店舗の情報だけでは一方通行になってしまうので、最終回となる今回は「店舗からの発信」についてのお話で締めくくりたいと思います。
現在のチェーンストアを取巻く環境は、少子高齢化という時代背景もあり、慢性的な人手不足→小売コストの増加+競合の激化(ネット販売含む)などの要因で非常に厳しくなっています。
そのような時代/環境のなかで、チェーンストアの売上(利益)の最大化を図るためには、「本部」や「店舗」、そして両者のパイプ役である「SV」が、各々の役割を果たすことが重要であるということを、実現のための具体例なども交えてお話ししてきました。
お客さまのニーズにマッチした新しい商品や魅力あるサービスを開発し、販促施策を考え、システムや制度を改善/導入するといった、売上/利益最大化のための各方策や、店舗運営を効率化して実行、徹底度を高めるため対応策を立案し、営業部門とも調整する。
その内容を【通達(案内)】として「わかり易く」「件数も極力少なく」発信する
「全社的な情報」である【通達(案内)】を噛み砕いて、担当する各店舗にあわせてフォローする =「個店対応」支援。
責任者である店長を中心に【通達(案内)】の内容を理解、店内で共有して確実に実行・徹底し、店舗運営レベルを高め、商売に専念する。
「店舗からの発信」を考えるにあたって、まずは「店舗で得られる情報」を整理してみましょう。
下図のように、①定量情報である「POSデータ」と、②定性的な『現場情報』の二種類があります
チェーンストアで購入した商品のお会計は、店頭の「POSレジスタ」で処理されています。
このようなデータが、記録/蓄積され、さまざまな切り口で集計され、商品の『販売動向分析』として本部(SV含む)や各店舗で参照されています。※分析の名称は各社で異なります。
『現場情報』は、一言でいえば「なぜ売れない(売れなかった)のか?」の理由/背景を推測するための情報です。
「売れた」という事実や売行き(売れ方)は「POSデータ=販売実績」で補足できますが、売れていない商品の実績は「ゼロ」であり、売れない理由はデータには現れません。品揃えした商品が売れ残れば在庫となり、生鮮品の場合は商品廃棄(=利益減少)にも繋がります。
そこで参考になる(すべき)なのが、現場でお客さまに接しているスタッフや店長からの『現場情報』です。
例えば、発注~納品~陳列~販売プロセスの中での気づきや要望事項、接客する中で感じ取った馴染みのお客さまの反応やご意見などです。勿論、売れた場合の理由/背景推測の参考にもなります。
「売れた」という事実である「POSデータ」は定量情報なので、蓄積→集計→参照することは比較的容易で、ほとんどのチェーンストアで「POS分析」として稼働しています。
しかし、「売れない理由」を推測するための『現場情報』は、多店舗の定性情報であり、店舗からの発信⇒本部での収集/活用を実現するには難しい部分もあります。
しかし、いずれも限定的であったり即時性に欠けたりと、充分活用しきれておらず、実際に来店し購入されたお客さま自身が発信するSNSでの反応を確認しているのが現状かと思います。
我々システム会社としては、上記のような課題を「AI」などのITを活用していかに解決し、チェーンストア活性化のお手伝いできるかが大きなテーマだと認識しています。
これらの情報を、店舗から本部に発信することで、「売れる」商品の開発や施策考案に活かすことができる!
さて、5回にわたって「本部⇔店舗」間の『情報共有』の“理想形”について語ってきた連載コラムもついに完結です。 みなさんの店舗運営において、お役に立ちそうな情報はありましたか?
そして、それを実現させるためには、適切で的確なルールとツールの整備が必要不可欠。
どうしたら店舗は本部からの指示を徹底してくれるのか。 なぜ店舗での作業に漏れが生じるのか。
Shopらんは、こうしたお悩みを持った多くのお客さまの現場から生まれたアイデア・要望を基に、バージョンアップを繰り返すことで、進化し続けるチェーンオペレーションの“ベストプラクティス(最良の手本)”を提供しています。
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