こんにちは、Shopらんチームの三田です。
最近、店舗運営をサポートするテクノロジーがどんどん増えていますね。
「セルフレジ」「VR」「オムニチャネル」といった接客の自動化・デジタル化や、「画像認識」「RFタグ」といった顧客データの分析ツールなど、店舗のデジタル施策をよく耳にします。
みなさんのチェーンストアでは、どのようなデジタル施策を実施しているでしょうか?
さて、「Shopらん」は9月5日に、リアル店舗の分析システムを提供する株式会社Flow Solutionsと共催で、来店客分析✕コミュニケーション効率化 店舗のパフォーマンス向上で“売れるお店化”を実現 セミナーを開催しました!
今回は、参加された多くのお客さまにご好評いただいたセミナーの内容をダイジェストでご紹介します。
Flow Solutions(フローソリューションズ)は、小売業向けにリアル店舗の分析システムを提供しています。
みなさんは、「トラフィックカウンター」や「ピープルカウンター」といった分析システムをご存じでしょうか。これらはIoTセンサーを使って店舗におけるお客さまの動きをデータ化するシステムです。店舗のパフォーマンスを見える化することで、店内分析が可能となります。
では、なぜ店内分析が必要なのでしょうか。
現在の小売業においては、さまざまなチャネルを連携させてお客さまにアプローチするオムニチャネル戦略が浸透してきています。しかし、オンラインやオフラインでさまざまな施策を実施するなかで、売上の大半はリアル店舗が占めているというのが現状です。
そこで重要となるのが、店舗におけるお客さまの動向を見える化・分析することによる、施策の効果測定です。
たとえば、ある販促施策を実施した結果、売上が伸びたとします。
しかし、もしかしたら来店客数の増加率の方が高く、購買率は下がっているかもしれません。この場合、施策は成功したと言えるでしょうか。
施策の効果測定にあたって、売上や購買客層といったPOSデータを確認される店舗は多いかと思います。しかし、POSで取れるデータからは見えない情報も、効果測定においては重要です。
ECやデジタル領域では「何人が、どの売場を、どのくらい見ているか」といった、リアル店舗よりはるかに詳細なデータが取れるようになっています。
こうしたKPIの見える化をリアル店舗でも可能にするのが、ストアコミュニケーションプラットフォーム「InSight」です。
本部か店舗かに関わらず、どんなユーザーにも使いやすいダッシュボード画面。各KPIを掛けあわせて分析できる詳細レポート。来店客数とスタッフ数の相関が見え、シフト作成に役立つパワーアワーのグラフ。VMDの効果測定ができるレイアウトパフォーマンスのグラフ。
「InSight」では、店内分析や施策の効果測定に必要な情報がわかりやすく表示されます。
とはいえ店舗パフォーマンスを改善させるためは、店舗のデータを見える化するだけでなく、それを活用してアクションに落とし込むことが重要です。
データは集めるだけでなく活用してアクションに移すことが重要であるように、コミュニケーションも「伝える」だけで満足せず、伝えた相手に理解し行動してもらうことが重要です。
見える化したKPIをもとに、本部と店舗が質の高いコミュニケーションを取ることで、より効果的なアクションにつなげ、お客さまが快適にお買い物いただける店舗運営を目指しましょう。
ドリーム・アーツからは、「Shopらん®」を活用して店舗の働き方を変革させたお客さまの事例をご紹介しました。
みなさんのチェーンストアでは、どのような課題をお持ちでしょうか。「Shopらん」が店長に向けて実施したアンケートの結果から見えてきたのは、下記のような店舗業務における共通の課題です。
とあるアパレル企業さまも、以前は同様の課題を抱えていました。ところが、「Shopらん」を使って店舗の「時間の使い方」を改革した結果、本部-店舗や各店舗間のコミュニケーションが大幅に改善し、業務の効率化が実現できました。
「店舗業務における共通課題」の4つは、営業時間内における「時間の使い方」に関わるものです。これらに加えて今回の講演では、特に新人店長に見られる営業時間外の情報収集活動についても、コミュニケーションをとおして効率化できる方法をご紹介しました。
みなさんも、業務の無駄をなくし、本来するべき接客や売り場づくりのための時間を創出することで、より魅力的なお店を目指しませんか?
「Shopらん」では毎月、ユーザーさまの事例を交えて「Shopらん」をご紹介するセミナーを開催しています。今回のセミナーを見逃してしまった方、有名チェーンストアのコミュニケーションのコツを知りたい方はぜひご参加ください!
トークセッションには、メガネスーパーで知られるビジョナリーホールディングス執行役員の川添氏をお招きしました。
川添氏は、デジタルを活用したメガネスーパーの店舗支援の統括に加えて、他社のEC・オムニチャネルのコンサルティングにも従事。これまでさまざまなチェーンストアの業績回復に貢献されてきました。
※川添氏のプロフィールはこちら
今回は「店舗のデジタル化の重要性」というテーマのもと、会場から寄せられた質問にお答えいただきました。その一部をご紹介します。
川添氏:お客さまはECと店舗の関係性を気にしていません。この大前提を、まず私たちは意識しなければなりません。
メガネスーパーも含め日本企業の多くは「店頭でできる購買体験をECで実現する」という考えのもとオムニチャネル戦略を進めています。一方、アメリカではAmazon Goに見られるように、「オンラインの素晴らしい買い物体験を店舗で実現する」という真逆の考えが主流です。この発想に共感できる日本企業は非常に少ないでしょう。
しかし、今、ボタンひとつで完了するオンラインに対し、待ち時間があるリアル店舗での買い物体験は、お客さまにとってつらいものになってきています。そこで、ECと店舗の関係性を考えていくためのステップは2つです。
戦略上、ECと店舗は補完関係にありますが、そのなかでお客さまにどう感じてもらいたいのか、どんな接客をしたいのかを考えることが重要です。
川添氏:今の企業はあらゆるチャネルで顧客接点を持っており、企業にとってはそのすべてが並列関係。つまり、チャネルごとにお客さまを管理するのではなく、どのチャネルでも同等のサービス/おもてなしをすることが、オムニチャネルの本質と言えます。
デジタルと店舗を連携することがオムニチャネルだと勘違いされることもありますが、オムニチャネルは企業によってそれぞれ形が違います。店舗や紙、展示会など、さまざまなチャネルがあるなかで、距離的にユーザー側に一番近いデジタルチャネルは、お客さまにとっての入口。オムニチャネルは、デジタルが包括するあらゆるチャネルを通じて、お客さま一人一人にあった接客を実現できます。
川添氏:まずはスタッフが身近で使えるところから広げていくこと。とはいえ、PCの使い方がわからないスタッフやSNSをビジネス目的で使ったことがないスタッフなど、デジタルスキルはそれぞれ異なります。地道に社内勉強会を実施したり、教えやすい・聞きやすい場を作ったり、環境づくりが重要だと思います。
川添氏:会社にどういう利益をもたらすか、経営層には数字を提示して理論で説得することがポイントになります。一方現場に対しては、実際に使えるか使えないかを配慮しなければなりません。組織風土にもよりますが、上からの視点も下からの視点も考慮し、クロスチェックできるように考える必要があります。本部と店舗それぞれとしっかりとコミュニケーションをとりながら進めていくことが重要です。
深刻な人手不足が社会問題となっている昨今、店舗運営を効率化させることは、チェーンストアにとって死活問題です。少ない人数でも魅力的なお店づくりをするためには、デジタルによるサポートは欠かせないものとなってきています。
店内分析を活かした効果的な施策で売上をアップし、オムニチャネルで横断的にお客さまをおもてなしして満足いただく。
そして「Shopらん」も、本部と店舗のコミュニケーションを効率化することで、店舗のオペレーションレベルの向上をサポートします。
今後も「Shopらん」は、チェーンストアの店舗運営に役立つ情報を発信、セミナーを開催していきます。もっと詳しく知りたい方は気軽にお問い合わせください!
店舗パフォーマンスを向上させるためのポイント