こんにちは、Shopらんチームの三田です。
2018年10月25日に「第5回チェーンストア研究会」を開催しました!
本会は、「Shopらん®」「店舗matic」をご利用いただいているユーザーさま向けに、「現場」から生まれた工夫・アイデアを共有し育んでいくためのユーザーコミュニティ活動の一環です。今回も、ユーザーさまによる「Shopらん/店舗matic」活用事例や、インバウンドをテーマとした基調講演など、参加者のみなさんからご好評いただいた講演内容をダイジェストでお送りします。
2008年のサービス開始から今年で11年目を迎えた「Shopらん/店舗matic」を設計するにあたって、掲げていたコンセプトがあります。
スタッフが生き生きと楽しそうに働いているお店では、それが売場にも反映されます。そういうお店の実現をお手伝いしたいという思いでサービスを提供してきて、おかげさまで現在35,000店53万名にご利用いただいています。
サービス開始から10年間、IT業界でも大きな変動が起きており、お店で使っているテクノロジーも進化してきました。マイクロソフト社のCEOサティア・ナデラ氏は最近話題のDX(Digital Transformation)について、「お客さまとつながる」「スタッフにパワーを」「業務を最適化」「サービスを変革」を切り口にしたデジタルによる取り組みだと説明しています。
また、ローランドベルガー社が提唱するのは、投入した人時に対してどれだけの価値が創造されたのか、という「創造生産性」の考え方です。人時を減らして生産性を上げるというこれまでのやり方には限界があります。これからは、デジタルの活用により価値創造を劇的に増やすことが求められます。
チェーンストアでも、お店がDXに追い込まれることを心配するのではなく、これからはデジタルとアナログの融合による顧客体験の創出へと方向性をシフトしていかなければなりません。
そのなかで「Shopらん/店舗matic」がどう貢献できるのか。今後もユーザーのみなさんからご意見ご要望をいただき、サービスを進化させていきたいと思います。
株式会社物語コーポレーションでは現在、地域1番立地を選び全国で約470店舗を展開しています。それをエリアマネージャー46名が8〜12店舗ずつ担当していますが、1人の担当エリアが広く、臨店時にかなりの移動時間を取られてしまっています。臨店できるのも月1回程度で、店舗へ指示を出してから改善を確認するまでのサイクルも長いことが課題になっていました。
ビジネスが拡大していくにつれ、業務効率化はより一層重要になります。そこで、メール中心だった業務関連のコミュニケーションを「Shopらん」に集約しました。店舗の閲覧・回答状況が本部側で確認できるので、店舗側も「見られている」ことを意識するようになり、導入3ヵ月で閲覧率99.8%、期限内回答率98.1%を達成。本部側でもリマインドやアラートの数が減りました。ほかにも「Shopらん」の自動集計機能で集計にかかる時間が大幅に短縮されるなど、効果が見られています。
これからも店舗数や従業員が増えていくなかで、だれもが「Shopらん」をうまく使えるよう好事例を共有したり、すでに導入している「SmartDB®」や「INSUITE®」、「知話輪®」といったドリーム・アーツの他製品と連携させたり、活用促進に取り組んでいきます。
株式会社ユニットコムでは主なコミュニケーション手段にメールを使っていました。しかし本部側では、それぞれの部署が必要と思った情報を自分たちの都合にあわせたタイミングで発信していたため、店舗は情報で溢れかえった状態になっていました。
そこで導入したのが「店舗matic」でした。すべての情報を「店舗matic」に集約して見える化することで問題も出てきましたが、それらをひとつずつ現場目線で解決してきました。 たとえば、情報の優先順位が一目でわかるタイトルをつけたお知らせの発信。過去の情報を検索しやすくする2階層の情報フィルター。発信件数を減らすための曜日別発信のルール化や、各部署の月間発信件数の公開。困ったときに迷わず利用できるコミュニティの充実などです。
情報が「伝わらない」のは、受け手ではなく発信する側の問題だと、私たちは考えます。いまでは「店舗matic」上で店舗側に情報が伝わっているかどうかを把握し、現場目線の改善ができるようになりました。今後はさらに検索性を向上させるため、実際の運用レベルにあわせた情報カテゴリの全面的な見直しも予定しています。
略歴
京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。2003年入所。
主な研究領域は食品および日用品など消費財市場における消費者購買行動論、ヘルスケア産業および流通に関する研究。また、米国をはじめとする海外流通研究。
近年ではインバウンド対応や食品事業者の海外輸出にも関心領域を広げている。
近刊:流通経済研究所編『アメリカ流通概要資料集 新版2018年版』(執筆)
LCCの発達やビザの要件緩和、円安などの影響で増加している訪日客ですが、この数年の間でも消費の傾向に変化が見られます。
訪日客数が急増した2015年まで団体旅行客が個人旅行客よりも圧倒的に多かった中国人訪日客の内訳が、2017年から逆転しています。個人旅行客を取り込むためには、百貨店や空港といった拠点に集客するだけでなく、観光地の店舗や街中のドラッグストアといった接点をさらに増やしていかなければなりません。
また、現在の訪日客はリピーターが過半数を占めており、今後の市場では、新規に加えてリピーターもターゲットとして大きな存在となることが期待されています。
近年の訪日客急増で、流通各社でもインバウンド需要への取り組みが活発化しています。
空港型市中免税店の展開、訪日外国人向け会員証の発行、免税カウンターの拡大、情報端末や無料Wi-Fi の設置など、来日中の旅行客に向けた取り組みはさまざまです。
また、訪日客との接点をつくる取り組みとして、来日前の認知度を上げるために海外向けのWebサイトを作ったり、来日後もリピート購買してもらえるよう、越境ECや海外への店舗展開を進める企業もあります。
近年はリピーターが増えたことで購入商品や購入場所も多様化し、初来日の「爆買い」から低価格な日用品へ需要の一部がシフトしています。そのため、今後は滞在中消費の変化も見据えて考える必要があります。
また、訪日客の滞在は長期化し、訪問地域も多様化しています。主要都市のみに引き寄せるのではなく、訪日客の観光ルートに沿って顧客接点をつくり、チャンスを増やすことが今後のビジネスのポイントのひとつです。
最近、欧米や東南アジアからの訪日客も増加しており、国や文化によって異なる消費の傾向に注目することでも施策のヒントが得られるでしょう。
今年サービス開始から11年目を迎えた「Shopらん/店舗matic」は、お客さまのご要望を基にした年4回のバージョンアップで進化してきました。 ドリーム・アーツからは、そのなかでも最近のオススメ機能や次回バージョンアップでの新機能「フォトストック」や「新UI」について開発背景を交えてご紹介しました。
これからの時代でチェーンストアが生き残るためには、イノベーションが必要です。そこで重要なのが「創造生産性」の向上。これを実現するためには、業務効率化で作業時間を短縮しつつ、価値創造も増やしていくことが大切になります。
「Shopらん/店舗matic」は、業務効率化と価値創造の両面でユーザーさまをサポートするため、今後も進化し続けます。
講演会後には懇親会を開催!
ユーザーさま同士の会話で盛りあがり、テーマパークペアチケットなど豪華景品を用意したビンゴ大会も和やかな雰囲気で楽しまれていました。
また、ご参加いただいたお客さまからは下記のコメントをいただきました!
「Shopらん」は、ユーザー会「チェーンストア研究会」だけでなく、今後もみなさんの店舗運営のお役に立てるようなイベントを開催予定です。多店舗運営にお悩みの方や「Shopらん」にご興味のある方、ぜひ奮ってご参加ください!