急成長チェーンストアにおける情報共有のあり方とは(BAKE様登壇)

セミナーの様子

こんにちは、Shopらんチームの三田です。

先日「急成長企業における情報共有のあり方」と題してセミナーを開催しました。
今回は、株式会社BAKE様にご登壇いただき、急成長している企業特有の情報共有における課題とその改善例をご紹介いただきました。また、当社からはShopらんチームの髙橋が、最大手のアパレルショップやコンビニエンスストアが急成長期に直面した情報共有に関する課題とその解決方法についてご紹介しました。

この記事では、参加者から大好評いただいた講演内容をダイジェストでお届けします!

最大手となったSPAやCVSでおこなった情報共有のあり方とは 株式会社ドリーム・アーツ カスタマーサクセス統括本部 らんグループ チーフコンサルタント 髙橋 修

ドリーム・アーツ 髙橋による講演
ドリーム・アーツ 髙橋

Shopらんチームからは、今や最大手となったアパレルショップやコンビニエンスストアの急成長期に、本部から店舗への情報共有を仕組み化するプロジェクトを担当していた髙橋が、それぞれの事例から得た情報共有のノウハウを解説しました。

ここでは当時両社がどのような課題を抱えていたのか、簡単にご紹介します。

某大手コンビニエンスストア(A社)の場合

当時A社では、それまで右肩上がりだった平均日販(1店舗あたりの1日の売上)の伸び率が低迷していました。
A社では全店舗のうち98.2%をFC店が占めており、本部には店舗経営相談の担当者がいます。日販伸び率低迷の原因のひとつに、本部からの情報が店舗スタッフにまで伝わらず、売場での実施につながっていないことが考えられました。
そこで、本部指示の実行度/徹底度を向上させるための取り組みを開始。本部と店舗の情報共有の状況において、下記のような問題点があることがわかりました。

    本部
  • 各部が各種情報をバラバラに発信するため、店舗に送られている情報の全体感がわからない
  • 通達の内容がわかりづらく、件数も多い
    店舗
  • 本部からの情報をオーナーや店長がスタッフに共有する際、内容が質的・量的に低下してしまう
  • 必要な情報の保管場所や情報の見方がわからない/伝わっていない

これらを踏まえ、A社は情報発信業務の抜本的見直しを図ることで情報共有の改善に取り組みました。

某大手アパレルショップ(B社)の場合

B社では当時、ある商品のヒットで売上が爆発的に伸びていました。しかし一方では店舗の業務負荷が増大し、店舗オペレーションが崩壊する事態に陥っていました。
このままでは今後のビジネス拡大や成長は望めないと、店舗数1,000店突破を前に危機感を抱いたB社は、問題解決のため本部と店舗のコミュニケーションに目を向けました。そこで発覚したのが下記の問題点です。

    本部
  • 言葉の定義や基準が不明確で、通達内容もわかりづらい
  • 情報の漏れや誤りが多い
  • 類似情報が多い
    店舗
  • 店長が扱う情報量が多い
  • オペレーションが煩雑で作業効率が悪い
  • 必要な情報が全スタッフに伝わらず、無駄な作業が発生している

さらに、当時利用していたシステムも、店舗数拡大にあわせて徐々に機能拡張し、後付けでタブやボタンが追加されていったため、操作性が悪く機能や階層もわかりづらい状態となっていました。そのため、B社は事業のさらなる拡大に向けて、事業インフラの全面的再構築に取り組みました。

店舗数が拡大するにつれて、本部と店舗のスムーズな情報共有は難しくなっていきます。解決策としてツールを導入しても、運用のルールや体制が整っていなければ店舗にかかる負担は軽減されず、問題の根本的解決にはなりません。
チェーンストアを取り巻く環境が急速に変わるなかで生き残るため、お客さまとの接点であり売上を生み出す店舗が商売に専念できるよう、本部が明確な意思を持って発信する情報をコントロールすることが重要です。

講演では、そのために必要なルールや体制、考え方を具体的に解説。参加者の皆さまからは下記のようなコメントをいただきました。

参加者の声

  • どこも同じような問題を抱えていることがわかり、解決方法など参考にしたいと思った(飲食)
  • 情報共有の改善の必要性を理解することができてよかった(アパレル)
  • 「ルール」と「体制」がないとシステムも活きない点など参考になった(アパレル)
  • ある程度の規模になると同じような問題が発生するということがよくわかった(スーパー)
  • 業務課題とその解決ポイントを実例に基づいた説明で大変興味深く聞くことができた(IT)

関連情報

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急成長がゆえに生まれた情報共有の課題解決 株式会社BAKE 店舗運営部 部長 笠井 英一 氏

株式会社BAKE 笠井氏による講演
株式会社BAKE 笠井氏

創業6年目を迎えた株式会社BAKEは、「BAKE CHEESE TART」をはじめ「クロッカンシューザクザク」や「PRESS BUTTER SAND」など、国内で合計6ブランド56店舗を展開しています。

現在も新店舗や新業態を同時多発的に展開し続けており、店舗数は急増しています。それにともなって必然的に発生したのが、情報共有の課題でした。

株式会社BAKEの考える店舗のコア業務は「作る」「売る」「整える」の3つに分けられます。
店舗には、これらの業務に関連する各部署からの情報が毎日たくさん送られてきます。

たとえば、「作る」に関しては商品開発部や購買部から、どの材料を使うのか、それをどこから購入するのか、そして各工程の詳細を記載したレシピなどを共有します。「売る」領域ではマーケティング部が販促施策に関する指示を出し、「整える」においてはエリアマネージャーが売上目標を共有し、店舗からも売上の報告や成功事例の共有などをしなければなりません。

以前はこうしたやりとりをメールでおこなっており、情報の整理や共有、報告業務をできるのが店長だけという状態だったため、負担が店長に集中していました。そうした状況では情報や作業に抜け漏れが発生してしまいます。本部にとっても店舗の状況が把握しづらいため、確認のためのメールで店長はさらに情報整理に追われることになります。

そこで本部−店舗間のコミュニケーションを改善するため、2018年10月に「Shopらん」のトライアル利用を開始しました。さらにその1ヵ月後に実運用へと移り、導入後2ヵ月で4つの効果を感じています。

全ツールへのアクセスを集約。Google 連携でログイン不要に
以前は情報を集約するポータル基盤がなく、さまざまなツールが散在していたため、各ツールに別々にアクセスする手間がありました。今はGoogle連携によって「Shopらん」が業務の入り口となり、店舗業務の煩雑さが解消されました。
情報の確認・整理にかかる無駄な工数を削減
メールによる情報共有では優先度が不明確で、1通1通確認する手間が店長の店頭業務の妨げになっていました。「Shopらん」の重要度設定やシンプルな報告フォームにより、店舗スタッフはタスクの整理やメールの作成など余計なことに気を使わず、メリハリをつけて業務をおこなえるようになりました。
「Shopらん」のトップページで今日やるタスクが一目でわかり、期日管理もできるように
さまざまな部署からの作業指示を整理して期日を管理するのも、忙しい店舗にとっては負担になります。「Shopらん」ではカレンダー形式でも本部からの情報を表示でき、完了したタスクは非表示になります。そのため、休み明けに出勤した店長も新しく配属された店長も、今どのタスクが完了していて、なにが残っているのかを簡単に把握できるようになりました。
「個人」ではなく「店舗」宛ての配信で混乱を解消
人の入れ替わりが多いなかでメーリングリストを管理するのは、ツールや体制が整っていなければ困難です。以前は、本部からのメールを受ける店長がボトルネックになってしまうことがありましたが、「Shopらん」は個人ではなく「店舗」に向けて情報を配信するため、だれでも店舗の状況が簡単に把握でき、情報共有がスムーズになりました。
「Shopらん」導入後2か月後に実施した店長向けアンケート結果
「Shopらん」導入後2か月後に実施した店長向けアンケート結果

導入して2ヵ月後に実施した店長向けのアンケートの結果が上の表になります。ツールが変わるので当然「慣れ」が必要な部分はありますが、多くの店長からポジティブな反応を得ることができました。
しかし、「Shopらん」を利用している今も“情報量”の課題は残っています。現在は、まずスピード導入で立ち上げを実現した段階なので、今後は情報をコントロールするルールも検討しながら、運用改善に取り組んでいきます。

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「Shopらん」では毎月セミナーを開催し、事例を交えた「Shopらん」のご紹介や、実際に操作を体験いただける場をご用意しています。そのほか、チェーンストアにおける情報共有のコツや「Shopらん」についてもっと詳しく知りたい方は、お気軽にShopらんチームにご相談ください。

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