非言語(ノンバーバル)コミュニケーション)とは?効果や店舗運営で活きるポイントを解説

こんにちは。Shopらんチームの上野谷です。相手の感情を読み取る際に、言葉以上に注視すべきが表情や態度です。
非言語コミュニケーションとは、話す、メッセージを書くといった言葉に頼らないコミュニケーションのことであり、店舗業務において重要視されています。非言語コミュニケーションの概要や、ビジネスでどのように活かせるのか、詳しく解説します。

非言語コミュニケーションとは

非言語コミュニケーションとは、別名「ノンバーバル・コミュニケーション(non-verbal communication)」と呼ばれ、会話や文章に頼らないコミュニケーションのことです。表情や身振り以外に、服装や髪形、香り、距離感なども含まれ、言語的なコミュニケーションを超える意思伝達方法になるシーンが多々あります。
相手の表情や力の入り具合、目の動き、手の動作など、非言語的なメッセージを一度よく観察してみてください。最初は情報の多さに驚くでしょう。逆を言えば自分自身も相手に多くの情報を与えていることになります。いくら話を聞いているつもりでも、時計を見たり手足を組んだりしていては、否定的なメッセージが伝わってしまうのです。

ビジネスにおいて、人は無意識、時に意識的に表情や顔色、声のトーン、話す速度、ジェスチャー、視線などを使い分けています。非言語コミュニケーションは、発信する側と受け取る側の暗黙のルールによって関係が成立し、その人が育ってきた文化や環境によって解釈が異なります。使う頻度や形式にはさまざまな種類が存在し、受け取り方は人それぞれである点を忘れてはいけません。

非言語コミュニケーションがもたらす効果

言語以上に情報を伝える力のある非言語コミュニケーションは、うまく活用することで相手との関係や自分の印象を向上させられます。

良好な信頼関係構築

日本人のコミュニケーションで特徴的なのは、話し手と聞き手が協力して「共話」の場をつくる点です。聞き手は会話に積極的に参加しているという態度を「相づち、頷き、表情」などで示します。話し手は聞き手の気持ちを、相づちのタイミングや表情から汲み取り、会話のリズムをコントロールします。
相手に好印象を与える極意として、アルバート・メラビアンの「7-38-55ルール」を聞いたことがある方も多いでしょう。情報が相手に与える影響は「言語7%、聴覚38%、視覚55%」であり、話している内容と声のトーンが一致しない場合、相手は非言語である表情を優先して受け取ります。非言語コミュニケーションは視覚情報が主なため、うまく活用すれば、相手と良好な信頼関係を構築できるのです。

言葉で伝えられないことを補完できる

非言語コミュニケーションは、言語では伝えきれない気持ちや感覚などを補完できます。表情や態度で感情をより豊かに示すのもそのひとつであり、言葉以上に相手に強く印象づけられます。
店舗業務では常日頃「目元と口元」に意識を配り、口角を軽く上げて微笑むことで、お客様への敬意やおもてなしの気持ちを表せます。音を出さずにそっと物を置く、物を手渡す際は両手を添えるなど、自分主体ではない相手を気遣った動作の重要性を意識して接しましょう。

相手に対する理解を深める

受け手側として相手の本当の気持ちを理解するためにも有効です。日本人のコミュニケーション例として、本音と建前が語られます。口でいうことと心の中で思っていることは必ずしも同じではなく、表面的な感情をそのまま受け取ってしまっては、店舗業務は成り立ちません。
非言語コミュニケーションを用いて、お客様の身振りや目の動き、まばたきの回数などで本音を読み取りましょう。さらに、聞く姿勢で安心感と信頼感を伝えれば、フォロー体制が万全に整います。

店舗業務で非言語コミュニケーションが活きるポイント

店舗業務において非言語コミュニケーションがどう活きるのか、実例を挙げて紹介します。

お客様への親近感を構築

身近な安らぎを提供しているスターバックスでは、非言語コミュニケーションの重要性を従業員が認識しています。余裕のある人数でシフトを組み、それぞれが落ち着いて仕事に取り組むことで、顧客満足度を上げる考えです。
業務量が増えれば作業に追われ、その慌ただしさが非言語となってお客様に伝わってしまいます。数字とは異なる無形の取り組みが重視されるからこそ、お客様への親近感や信頼感が増幅し、非言語コミュニケーションがさらに豊かになっていくのです。

店員間の信頼関係を構築

店舗業務において、共に働く仲間同士が信頼関係を構築するのに、非言語コミュニケーションは役立ちます。スターバックスでは従業員同士が笑顔で接しており、尊重の念を互いに非言語で示すことで、モチベーションアップにつなげています。
人には自分が価値ある存在と認められたい「承認欲求」があり、いくら給与が高くても承認欲求が満たされなければ、モチベーションより不安が上回ります。周囲からの十分な信頼は「自分にしかできない仕事」という付加価値を感じやすくなり、結果的に生産性もアップするのです。

まとめ

店舗業務でお客様と接する際、非言語コミュニケーションを意識してみましょう。お客様との会話中、適切な距離を保ちながら少し前のめりにしてみる、ゆっくり落ち着いた立ち振る舞いをするなど、それだけで印象は大きく変わります。安心感や満足感を意識して行動すれば、より相手に自分の「思い」が伝わり、接客に説得力が増すのです。まずは自分の癖を認識し、好感を持ってもらえる表情や態度を研究してみましょう。

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