アンガーマネジメントとは? やり方や最適な研修項目を解説

こんにちは。Shopらんチームの上野谷です。今回は、「アンガーマネジメント」について調べてみました。
ビジネスパーソンのヒューマンスキルとして注目されるアンガーマネジメント。しかし、多くの方がその意味や効果についてしっかり理解していないのが現状です。そこで本記事では、アンガーマネジメントの意味や効果的な研修方法について紹介します!

アンガーマネジメントとは

「アンガーマネジメント」とは、怒りの感情をコントロールし、人間関係を円滑に進めるための行動療法のひとつです。仕事上で上司が部下に自身の憤怒をそのままぶつけてしまうと、部下のモチベーションが下がり、生産効率は上がりません。
気持ちをコントロールできずに行き過ぎた指導を行った結果、パワハラとして問題になることもあります。アンガーマネジメントは、このような事態を回避するためにビジネスパーソンが身につけておくべきヒューマンスキルだと言えるでしょう。

怒りの仕組み

人は、自分が持つ価値観(こうしたい・こうあるべき)と、目の前のありさま(現実)が、かけ離れているときに怒りを感じます。
例えば「部下が指示通りに動かない」「自身の望む成果を得られないときなど」というようなギャップが生じること自体で、人はマイナスの感情を覚えます。そして、そのマイナスの感情が、自分の心にある「怒りの収納庫」に蓄積しきれなくなったとき、人はキレたり、怒ったりしてしまいます。

今アンガーマネジメントが注目される背景

アンガーマネジメントが注目されるようになった背景にパワハラの存在があります。パワハラが横行する企業では、生産効率の低下や、精神を病んで離職する社員が増えるなどの悪影響が生じ、労働環境の悪化が懸念されるようになりました。アンガーマネジメントが、企業の成長にとって欠かせないものとして脚光を浴びている理由はここにあります。

アンガーマネジメントのメリット・効果

憤怒の思いを制御すると、どんなメリットや効果があるのでしょうか。詳しくご説明します。

怒りの感情をコントロールできる

自分の感情を思いのままに爆発させてしまうと、それを受け取る側は萎縮し、普段通りの才能を発揮できなくなります。これでは生産効率が上がりません、自らの思いをコントロールすることで、健全な職場環境の育成に役立つでしょう。

相手を慮ったコミュニケーションができる

憤怒の気持ちをそのまま相手に伝えず、相手が受け入れやすい形にして表現することで、相手側も叱責されたのではなく、要望として提案されたと感じられるようになります。
また、怒りの根本となる原因を自ら探ることで、感情の整理ができ、心を落ち着かせることが可能です。このような努力をとおして、仕事場における良好な対人関係が保てます。

多様な価値観を許容できる

自分の価値観以外を理解はできなくとも、許容することで「〜するべきだ!」という縛りから、自分自身を解放することにつながるでしょう。多様な価値観を認めることは新しい発見に出会うチャンスでもあり、企業にとっても重要です。

すぐにできるアンガーマネジメントの実践方法

アンガーマネジメントは自分ですぐに実行可能です。まず、怒りを感じたら6秒間、じっと待ちましょう。怒りのピークは6秒と言われているため、その間に衝動的な行動をとらないよう、深呼吸などをしてやり過ごします。そして「〜するべきだ!」という考えを捨て、広い観点で見ること。自分でどうすることもできないことには力を使わず、可能な業務のみに集中することが大事です。

アンガーマネジメントの研修方法

立腹する気持ちを管理するための研修は、以下の5つのプログラムで構成されています。

自己分析
診断テストを受け、自分の当てはまるタイプを知ります。性格や傾向、どんなときに怒りを感じやすいのかなどがわかるので、今後の行動療法にそれらを活用していきます。
怒りのメカニズムを知る
怒りが自己を防御するためのリアクションであることを深く理解します。怒りの仕組みを理解することで自分自身の中にある価値観と向き合い、自分が何を守りたいと思っているのかを知りましょう。
怒りのコントロール法を知る
アンガーマネジメントを行うときに活用する論理療法「ABCDEモデル」を学びます。また、憤怒の思いをコントロールするための具体的な方法や、思考法を身につけます。
怒りを生まないコミュニケーション法を知る
相手の意見を尊重しながら自分の思いを伝えるにはどうすればよいのかを「アサーティブコミュニケーション」から学びます。傾聴の心得や、立腹する気持ちをコントロールしながらコミュニケーションを取る方法を探りましょう。
実践
実践では、上記で学習した4つのことを実際に体験します。まず、怒りを感じる環境を実際に再現し、そこで気持ちをコントロールできるようにロールプレイングを行います。うまくいかなくても、何度も繰り返しシミュレーションすることで、次第にコツがつかめてくるはずです。アンガーマネジメントができているかどうかのテストや診断などを受けて、実力を判定するのもよいでしょう。

まとめ

アンガーマネジメントの実践は、単純に職場環境をよくするだけでなく、新しいアイデアとの出会いのチャンスにつながります。多様性を受け入れ、さまざまな価値観を許容することで、自身を怒りの感情から解き放つ心理的なトレーニングです。健全な職場環境の育成と保全を目的に、アンガーマネジメント研修を導入してみてはいかがでしょうか。

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