従業員のエンゲージメントを高めるためにはどうしたらいい?

こんにちは。Shopらんチームの上野谷です。会社において「人は財産」と言われます。そこで働く「人」は会社の将来を左右するほど強い力を持っています。
しかし最近はしばしば、人件費削減の施策が個人を圧迫し、生産性の低下を生む悪循環も起きているのです。会社を良くするための「感情」の部分が置き去りにならないように、従業員の満足度やエンゲージメントを高めるポイントを解説します。

エンゲージメントとは

エンゲージメント(engagement)とは、「契約」や「約束」、あるいは「婚約」などという意味が一般的ですが、歯車などの「かみ合わせ」という意味もあります。従業員の会社に対する、「愛着心」、「愛社精神」、「思い入れ」を意味するのが「従業員エンゲージメント」です。そのほか、会社と顧客の信頼関係は「顧客エンゲージメント」と呼びます。最近では企業によるインスタやFacebook、TwitterなどのSNSエンゲージメント率を測り、マーケティングに利用している例も多く見受けられます。
「愛社精神」というと一見時代遅れな言葉に思えるかもしれません。しかし、近年では、従業員が会社に対して持つ「感情」のさまざまな効用が判明し、再び注目を集めています。

従業員エンゲージメント向上によるメリット

従業員エンゲージメントを高めることが、従業員の仕事に対するモチベーションに直結することは想像に難くないでしょう。従業員エンゲージメントの効果は、従業員の精神的な充足感に留まらず、そこからさまざまなところに波及し、会社の利益にもつながります。以下では、従業員エンゲージメントの代表的な恩恵を3つ紹介します。

離職率の低下

終身雇用が崩壊し、転職が普通になった現在、優秀な人材の確保は会社にとって重要な課題です。人材を確保する材料としては賃金だけではなく、エンゲージメントも重要です。会社や商品への愛着を持つことで、従業員には自然と「この会社でもっと働き続けたい」という意識が芽生えます。これによって会社の離職率は低下し、経験を積んだ優秀な社員を長く雇用し続けられます。

生産性の向上

従業員エンゲージメントを高めることは、端的に言えば、従業員が会社や商品に対して感情移入することを意味します。会社の成長や商品開発の成功などが、自分自身の幸福とリンクすることで、社員はより積極的・自発的に業務に従事してくれるようになります。これは当然、業務の生産性向上にもつながり、会社の利益にも寄与するでしょう。

優秀な人材の確保

生産性が高く意欲的な社員がいることは、それ自体が会社のセールスポイントです。特に近年の若者は仕事に求めるものとして、賃金と同等以上に「やりがい」を挙げているというデータもあります。
愛社精神の高い社員、意欲的な社員が多いということは、仕事にやりがいがあるということです。従業員のエンゲージメントを高めることは、優秀な人材を引き付け、採用活動に好影響を与えることにもつながります。

エンゲージメントを高めるための方法

このように従業員エンゲージメントを高めることは、会社にさまざまな恩恵を与えます。それでは、従業員エンゲージメントを高めるにはどうしたらよいでしょうか。以下では、エンゲージメントを高める方法について紹介します。

働きやすい職場環境の整備が重要

エンゲージメントは、従業員の「感情」に根差しています。「働きやすい職場環境」がなければ、社員はいつでも緊張を強いられ、よい人間関係は築けません。
職場の環境整備にあたっては、情報共有の積極的な「場の作り方」も大事です。まずは、従業員にアンケート調査をすることなどから始めるとよいでしょう。現実的には、会社が無制限に従業員の希望を叶えることは不可能です。しかし、だからこそ従業員の「生の声」を通して、働きやすさを阻害している原因を的確に突き止め、効率的にその障害を排除していく努力と工夫が求められるのです。

従業員の強みを生かした人事は必須

従業員エンゲージメントを高めるためには、従業員自身が会社の役に立っているという実感を持つことが大事です。そのためには苦手なことを無理にやらせるのではなく、従業員の得手・不得手を考慮した配属をし、成功体験を積ませましょう。そうすることで、従業員一人ひとりが自分の得意分野を生かして業務に携われます。

また、能力的な適性以外では、人間関係への配慮も必要です。いくら給与面の待遇が良くても、ギスギスした雰囲気の職場で働きたくはありません。互いに敬意を持った良好な人間関係を築けるように、また、各人が業務に積極的に関与しやすい環境を作るために、組織全体でコミュニケーションの方法について考える必要があります。ときには研修や教育の機会を設け、プレゼンテーション力や交渉力をつけることも、ひとつの方法です。

適切な人事評価が信頼を育てる

仕事に対してやりがいを持たせるには、「仕事の成果が正当に評価してもらえている」という実感を従業員に与えることも重要です。その場限りの誉め言葉で終わってしまい、正式な人事評価に反映されなければ、継続的にモチベーションを保つことは困難です。会社は、従業員が納得できる人事評価を行わなければ信頼感は損なわれます。認めるところは認め、改善すべきところは指摘する、誰にでも理解される人事評価を行うことが大切です。

まとめ

従業員エンゲージメントは従業員個々の内面に目を向け、そのポテンシャルを引き出すための細やかな環境整備が重要です。働きやすい環境の整備、それぞれの強みを生かした人材配置、正当な人事評価などを通じて従業員エンゲージメントを高めることで、企業価値も高めていけるでしょう。

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