無人レジの仕組みや導入メリット・デメリット、活用事例まで徹底解説

こんにちは。Shopらんチームの上野谷です。今回は、「無人レジ」について調べてみました。
近年、スーパーやコンビニ、アパレル店などで無人レジを見かける機会が増えました。しかし、無人レジの仕組みやメリットについて理解している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、無人レジの仕組みや導入するメリット・デメリットについて詳しく解説します。実際の活用事例も併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

無人レジの仕組み

無人レジといえば、レジスター業務を全自動化した「フルセルフレジ」のことを指しますが、似たものに商品バーコードの読み取りを店員が行い、客は清算のみを行う「セミセルフレジ」と、商品バーコードの読み取り・清算の全てを客が行う「セルフレジ」もあります。
今回ご紹介するフルセルフレジ(以下、無人レジ)は、以下2種類の仕組みをとっています。

ICタグ認識

商品データを書き込んだ「ICタグ」をあらかじめ商品に付け、それを専用レジが読み取ることで、レジスター業務を無くす方法です。客は、商品を専用レジ(ボックス)内にそのまま入れるだけでよいため、機械に不慣れな方でも安心です。

画像認識

専用レジに商品を置き、レジ上部に設置されたカメラで商品を認識することで、レジスター業務を無くす方法です。一度に読み取れる商品は5点までで、商品を重ねたり縦に置いたりできないなど、使い方には注意が必要です。こちらは主にコンビニなどで実用化されています。

無人レジにするメリットは?

続いて、レジを無人化することで得られるメリットについて解説します。

混雑の緩和

無人レジではレジスター業務が全自動のため、清算までにかかる時間を削減できます。また、購入物の量によって会計の時間が変わることがなく、たくさん買った人も少しだけ買った人も、同じ速さで会計を終えられます。そのため、レジの稼働率が上がり、レジ前の混雑緩和に繋がるのです。
さらに、これまでレジが混んでいるという理由で購入を諦めていた人たちも買い物しやすくなり、結果として売り上げが伸びる店舗も少なくありません。

人手不足の解消

無人レジを設置することで、レジにスタッフを配置する必要がなくなり、人手不足などの問題を解決できます。また、既存のスタッフがほかの業務に注力できるだけでなく、人員を削減することでコストカットも見込めるでしょう。貴重な人材に効率よく業務をこなしてもらいながら、同時に人手不足を解消できるとあって、無人レジへの期待は年々高まっています。

導入時や導入後の課題というデメリットも

このようにメリットの多い無人レジですが、同時にいくつか課題も抱えています。まずデメリットとして挙げられるのが、初期投資費用が高額な点です。ICタグは1枚あたり約10〜20円と高く、また専用レジの導入にも費用がかかるため、現在ICタグ認識を導入しているのは大手企業やメーカーなどに限られています。
さらに、おでんやチキンなどいわゆるホットスナックと呼ばれる商品や、公共料金の支払いなどにはICタグを付けることが困難です。これらについても、今後どのように対応するのかが大きな課題といわれています。
また、機械に不慣れなお年寄りや子どもにとって、無人レジは敷居が高く、操作説明や問い合わせ対応のためにスタッフを配置しなくてはならない点もネックといえます。無人レジにはメリットもありますが、同時に解決しなければならない問題もあるのです。

無人レジの活用事例

最後に、無人レジが実際にどのような形で活用されているのか、各企業の活用事例をご紹介します。

UNIQLO

「UNIQLO(ユニクロ)」は、いち早くICタグ認識を取り入れた企業です。ICタグを活用することで、生産量の調整や物流管理の効率化を図りました。商品タグには価格・サイズ・カラーなど、さまざまな商品情報が記憶された半導体チップが埋め込まれており、専用レジでそれを一瞬にして読み取ります。また、専用レジに商品の入ったカゴを置くだけで清算まで進めるなど、使い方も簡単です。
支払い方法は、現金・電子マネー・クレジットカードなど、6種類の方法から選べます。会計が済んだら、紙袋やビニール袋が置いてある棚から、自分で好きなサイズの袋を選び、袋詰めをすれば終了です。

コンビニ

海外で有名な「Amazon Go(アマゾン ゴー)」のように、無人で決済できる店舗が日本にも多数あります。

セブンイレブン
「セブンイレブン」ではNEC社員向けに、オフィス内のコンビニに無人レジを導入しています。その仕組みは、社員が顔認証を行い入店し、セルフレジで読み取った商品金額を給与から直接引くというものです。
ファミリーマート
「ファミリーマート」では、現在5000台ほどの無人レジが導入されています。ハンドスキャナーによるバーコードの読み取りと、支払い・袋詰めまで全てを客が行います。現金には対応しておらず、支払い方法はスマホ決済・LINE Pay・PayPay・Suica・楽天エディなど、電子マネー決済のみです。
TOUCH TO GO
JR東日本が運営する無人決済店舗「TOUCH TO GO(タッチ・トゥー・ゴー)」は、高輪ゲートウェイ駅改札内にオープンしました。約50台のカメラが人や物の動きを感知するため、手持ちのバッグに商品を入れてもそのまま決済が可能です。支払い方法はキャッシュレスのみで、交通系ICカードが使えます。

深刻な人手不足を解消し、人員コストの削減にも繋がる無人レジは、客だけでなく企業側にもメリットのあるシステムです。しかし、ICタグが高額なことや、そもそもICタグをつけられない商品があるなどの課題もあります。また、消費者も無人レジの使い方に対応していかなければなりません。無人レジが全国に浸透するようになるまでには、もう少し時間がかかりそうです。

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