サブスクリプションサービスに学ぶLTV(顧客生涯価値)最大化の手法

こんにちは。Shopらんチームのマユコです。

E-Commerce

5月8日〜10日に東京ビッグサイトで開催された「Japan IT Week 春 後期」で、「次世代Eコマース」をテーマにしたセミナーを聴講してきました。

今回のセミナーは3セッションで構成され、それぞれの登壇者がECの最新事例などについて講演。これからのECやオムニチャネルのあり方、AIやデータ活用の必要性についてそれぞれの視点で解説していました。

各セッションの概要

店舗×ECでデジタルマーケティングがこう変わる!〜1100サイト実績から見えた、これからのEC、これからの店舗〜
株式会社ecbeing 代表取締役社長 林 雅也氏
消費者市場を取り巻く環境の変化と、そのなかで有名ブランドがおこなったEC事例を紹介。また、高度にデジタル化されたオムニチャネルやマーケティングにおけるデータ活用について解説。
サブスクリプションによるLTV(顧客生涯価値)の最大化~50ヶ月連続拡大を続ける成功の秘訣とは~
ラクサス・テクノロジーズ株式会社 代表取締役社長 Founder & CEO 児玉 昇司氏
ブランドバッグのサブスクリプションサービス「Laxus」におけるAI活用や価格設定の理論などを解説。
楽天が提唱する次世代マーケティング
楽天株式会社 執行役員 グローバルアドディビジョン アドプランニング統括部 ディレクター / 楽天アドロール株式会社 取締役 紺野 俊介氏
ユーザーの購買行動を楽天IDに結びつけることで精度の高い購買情報を得て、マーケティングや「オムニコマース」の流通最適化などに活かすといった、楽天におけるECの最新事例を紹介。

ECをテーマにしつつ視点の違う3セッションに共通したポイントが、AIやデータを活用した「パーソナライズドマーケティング」でした。

ご存じのとおり、1人1人のお客さまに、購買行動情報に基づいて最適化された情報や商品を提供する、というマーケティング手法です。従来のマスマーケティングも認知度向上などにおいて重要ですが、LTV(顧客生涯価値)を最大化するためには、「消費者は自分に興味のあるものを体現してもらうことに喜びを覚える」ことを念頭にマーケティングを考える必要がある、とのこと。

みなさんのチェーンストアでは、お客さまに継続してご利用いただくために、どのような工夫をしていますか?Laxusでは、3つの主な指針をもってサービスを提供しているそうです。

x回目を使わせる
最適なタイミングを図ってクーポンやポイントを付与し、次回利用を促す
コアバリューを理解させる
ブランドの魅力、お客さまに提供できる価値を体験してもらい、継続につなげる
継続可能な価格設定
払えるか払えないかではなく、お客さまが経験したことがある料金以下の数字に設定する(毎月払うスマホの通信料など)

一見、サブスクリプション向けのように思える点もありますが、①と②についてはリアル店舗にとっても重要なポイントだと思います。

discount

オンラインでもオフラインでも、お店で配られるクーポンは使用期限が設けられているものがほとんどですよね。
私の場合、せっかくもらったクーポンも「買いたかったものは今買っちゃったから、しばらく使わないなぁ」と、次に買いたいものが出てきたときにはとっくに期限切れ…という感じで、もったいないと思いつつ結局使わずじまいになることが多いです。
これはお店にとってもチャンスロスになってしまいます。

とはいえ、それは利用客がお店に対してモノしか求めていない場合の話だと思います。

#海外のお店レポ」で「顧客ロイヤルティ」をテーマにしたときの記事でも触れていますが、安く手軽にモノを手に入れやすい今の時代、金銭的な特典だけではお客さまの継続利用につながりづらくなっています。品揃えが豊富なお店も、それはそれで魅力的ではありますが、Amazonや楽天市場などに比べると「そのお店で買い物したくなる理由」としては弱いかもしれません。

そこで重要になってくるのが②にある、ブランドのコアバリューを理解してもらう、というところなのでしょう。ほかにはないそのお店ならではの価値はなにか…お店のファンを増やすために、お客さまがショッピングで体験する「コト」の質を上げていく取り組みを始めるお店は増えてきています。
もしそういった取り組みをまだおこなっていないのなら、Laxusの手法を参考に考えてみるのもいいかもしれません。

DTCブランドが実店舗を出すケースも見られる今、オンライン/オフライン問わずショッピング体験はこれからさらに多様化するのだろうと思うと、一消費者としても楽しみです。