ザ・ボディショップさんの「オンライン・オフラインの買い物体験を向上させる方法」の講演を聞いてきた

こんにちは!Shopらんチームのマイコです!
先日「ネットショップ担当者フォーラム」に参加してきました。
今回は、ザ・ボディショップさんの講演について私なりの理解をまとめつつレポートしていきます。

タイトル:ザ・ボディショップが挑戦するデジタルの力でオンライン・オフラインの買い物体験を向上させる方法とは
講演者:株式会社イオンフォレスト(ザ・ボディショップ)
    デジタルセールス部 リーダー 斉藤 正賢 氏

ザ・ボディショップさんには、私も何度か行ったことがあります。お店の前はいい香りがするし、店員さんが親切に接客してくれるし。友人へのプレゼントとかにもちょうどいいんですよね。 でも、実はあまりオンライン施策のイメージがありませんでした…
今回の講演は「オンライン・オフラインの買い物体験」がテーマということで、とても気になります。
というわけで、講演内容を聞いてきまして、私なりに理解した内容をまとめました!


ザ・ボディショップのオンライン・オフラインの買い物体験のために重要なのは「①香りの可視化 ②顧客時間の把握」の2つだそうです。それぞれについてざっくりまとめます。

①香りの可視化

なぜ、可視化するのか?

  • ザ・ボディショップの売上構成比は実店舗9割、EC1割
  • EC化率は「お客さまのお買い物の自由度」
  • 「お客さまのお買い物の自由度」を高めるために、ECでもっと買ってもらいたい
  • とはいえ、ECは「嗅覚、触覚、味覚」が難しい
  • ECで購入してミスマッチとなれば、お店ごとマイナス評価になってしまうこともある
  • ECで上手に「香り」を伝えてミスマッチのない買い物をしてもらうため「香りの可視化」に着手

「香りの可視化」には課題が2つ

  • 課題① 香りは文字では伝わらない/課題② 香りは主観で語られる
  • そこで香りのマトリクス表を作成したが、そもそも作成者の主観が入るのでボツ
  • 現在は主観ではなく、センサーによる測定データで香りを可視化し、「お客さまが愛用している製品の香りを基準にして比較」できるように準備をすすめている

このようにして、ECからでもお客さまが香りを具体的にイメージすることできれば、ミスマッチへの不安もなく気軽に購入することができそうですね!

②顧客時間の把握

顧客時間における「使用」フェーズの可視化

  • 顧客時間における「使用」のフェーズは実店舗でもECでもCRMチームしかわからない領域
  • 「使用」のフェーズの理解を深める必要がある!
  • まずは手軽にGoogleフォームでお客さまから「エピソード」を募集。数日で数百件の投稿があり大反響!
  • 商品ではなく、お客さまとお店とのエピソードをテーマにしたので、商品レビューとは差別化された新しい「お客さまにとって価値あるコンテンツ」に
  • ザ・ボディショップが「使用」フェーズを把握するだけでなく、お客さまにとっても良いコンテンツになった
  • ザ・ボディショップには会員制のプログラムもあり、この経験をもとにコアなファンだけが集うような「あえてオープンではないコミュニティ」を作ろうと検討中

※参考:顧客時間についてのわかりやすい記事
 https://markezine.jp/article/detail/26402


接客の可視化

ザ・ボディショップには従業員コード、商品コード、お客さまの会員IDがあり、実店舗での接客時にこれを把握することで接客を可視化することができます。
実店舗ではこのようにして「誰が誰に何を勧めたか」を把握し、IDをもとにEC上の顧客データともつなげています。この活動により、下記のような副次的な効果があったそうです。

  1. 店舗スタッフのモチベーション向上
  2. 実店舗とECの見えない壁が消える(EC購入が店舗によるものであるとわかる、販売チャネルに固執しなくなる)
  3. 接客対応力の向上(売れる接客がわかる)
  4. お客さまの買い物体験向上
  5. 買わなくて良い安心感

マーケティング的な目的から、顧客時間の分析や接客を可視化するという事例はほかの企業さまでも聞いたことがあります。ザ・ボディショップさんでは、自社の活動のための把握にとどまらず、お客さまにとっても良いコンテンツになるよう工夫している点がとても印象的でした!

「どれだけお客さまを向いて仕事しているかが重要」というのはBtoBでもよく聞きますが、どんな業態でもこれは本当に大切ですね。誰のための商品?サービス?そこが一番重要で、これを軸に考えれば間違いないんだろうなと、今回のセミナーを聞いて改めて思いました!

それでは、今日のセミナーレポはこのへんで。
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