チェーンストアの“店舗力”を高めるーPOS情報の見方 前編ー

こんにちは、堀井です。

今シリーズは「チェーンストアの“店舗力”を高める」をテーマとして進めています。前回は、自店の「品揃え」や「発注」をお客さまのニーズに寄せるために収集する「外部」の情報について、下記のようにご説明しました。

  • 世の中の状況やお客さまの変化を捉えるには、「外部」情報の「数値化」や「可視化」が必要
  • とはいえ、取得できる景気指数や消費統計などはマクロデータであり、定性的な情報も多い
  • 比較的メッシュの細かい「天候」以外は、個店の商売では直接連動しない場合が多い

今回からは「内部(社内)」情報として数値化/可視化されていて、廃棄と機会損失という2つのロスの削減や、発注や品揃えの改善にも直結する「POS情報」について考えていきます。
POS(Point of Sale)=販売時点情報管理

POS情報の見方

POSデータは商品の販売実績であり、それ単体では「売れた」という事実確認でしかありません。
皆さまも下記のような3軸で集計/活用されているかと思いますが、発注や品揃えなど次アクションにつなげるためには、販売の背景を探る視点が重要になります。

POS情報分析の軸
POS情報分析の軸

時系列で見る

時間軸

販売実績は1時点ではなく、時系列の推移で見ることが重要です。
商品の特性やサイクル、時期にもよりますが、リアルタイム集計が実現できているのであれば、【時間帯<日<週<月<年】で販売実績を追うことが基本です。また、平日と週末、曜日などで括った週単位の推移といったように、切り口を変えてみることでわかることもあります。

大⇔小の関係で見る

上記の【時間帯~年】という時間軸同様に、商品や組織の分類も【大⇔小⇔大】の間を行き来して見ていきます。

商品軸

【大→小】全商品計 ⇔ カテゴリー(大/中/小分類) ⇔ 商品(単品) ⇔ SKU

この場合、たとえば、ある店舗の売上が急に上がったときに以下のような情報を確認します。

どのカテゴリーが売れていて、どの単品の販売数が影響しているのか【大→小】
例)大分類(食品) > 中分類(缶詰) > 小分類(水産缶) > 単品(さば水煮缶)
逆に、ある商品が爆発的に売れた場合に上位のカテゴリーや店舗合計にどう影響したか【小→大】
例)単品(さば水煮缶) < … < 中分類(缶詰) < … < 店舗合計

また売場を軸として、
 店舗合計 ⇔ (フロア/ゾーン) ⇔ 売場 ⇔ コーナー ⇔ ゴンドラ ⇔ 棚 ⇔ 商品
の販売実績を金額ベースで集計し、売場効率や貢献度を検証することも可能です。

SKU(Stock-Keeping Unit)=最小管理単位
4サイズ(S/M/L/XL) × 4色(赤/白/青/黒) × 柄3パターン(無地/ドット/ボーダー)
で商品展開をしている衣料品の場合は「48SKU」になります。

組織軸

【小→大】店舗 ⇔ エリア ⇔ 都道府県 ⇔ 地区/地方 ⇔ 全国(全店) ⇔ (企業グループ) ⇔ (ホールディングス)
*企業組織によって異なります

組織軸で見る場合、たとえば下記のように考えることができます。

なにか大きなイベント会場に隣接した1店舗の売上が、全店計の前年比を何%押しあげたのか【小→大】
店舗 > … > 全国(全店)計
全国計に比べて東京都の売上が良くないが、どこのエリアや店舗が不振なのか【大→小】
全国(全店)計 > … > エリア > 店舗

このような見方は、皆さまも日常的におこなわれていると思います。
それぞれの軸に焦点を当てて、なにが商品や分類の動向に影響を与えているのかを考えることで、店舗の品揃えを改善するためのアクションにつなげることができます。ただ、ひとつの軸だけを見ていては「店舗力」を底上げするには不充分です。
そこで次回は、POS情報の各項目や軸を比較して考える見方をご紹介します。

 

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