チェーンストアの“店舗力”を高めるー外部の情報を考えるー

こんにちは、堀井です。

今シリーズは「チェーンストアの“店舗力”を高める」をテーマとしています。お客さまの「ニーズ」に自店の「品揃え」を寄せていくために収集する情報として、前回は「外部」と「内部」、「過去」と「未来」という4つの括りで整理を進めてきました。今回はまず「外部」の情報について、深堀りしていきたいと思います。

「外部」情報の影響

今年2月、平昌オリンピックの女子カーリングで、日本代表のLS北見のメンバーが「もぐもぐタイム」で口にしたチーズケーキが店頭でも即品切れとなり、メーカーさんも対応に追われたという話がありました。このようにTV番組で取りあげられた商品が大ヒットするような現象は、皆さまよくご存じかと思います。
最近では、SNSなどを通じて個人が世界に向けて情報発信することも可能となり、タレントがブログで紹介したお店や商品にお客さまが殺到したり、人気ブロガーの発信で流行が生まれたりしています。

とはいえ、商品の売れる/売れないは、下図のような要素が複雑に絡み合って決まってきます。

情報の要素
情報の要素

世の中/環境
ここ何年かの間に「ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術」は急速に進化しており、ネット販売の台頭など、小売業を取り巻く環境も大きく変化しています。
前回、財布の紐を左右するのは「景気」ともお話ししましたが、現在の日本では高齢化や少子化がいろいろなところに影響を及ぼしています。

お客さまの意識/価値観
世の中の状況や環境の変化によって、消費者であるお客さまの意識や価値観も変わってきます。
最近は、健康や環境を重視しつつ、無駄な時間やお金は使わないという意識が強くなっていると思われます。
生活/暮らし
昔に比べてお客さまの意識や価値観が大きく広がり、多種多様になっている現在、生活や暮らしも多様化しており、商品や物事に対するお金の掛け方も人それぞれ異なっています。
また逆に、日々の生活や暮らしから生まれる意識や価値観もあるので、本当に複雑です。

では、上記のような状況や変化をどう捉えていけばよいのでしょうか?

これらを正確に捉えるためには、状況や変化の「可視化」や「数値化」が必要です。しかし、「外部」情報として存在している景気指数や消費統計などはマクロデータであまり活用できません。比較的詳細な情報が得られる天候実績など以外は定性情報も多く、個店の商売にあまり反映できない場合も多いと思います。

次回は、その辺りの話も踏まえて、「内部(社内)」情報に触れていきたいと思います。

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