はじめまして、Shopらん開発チームの福田です。2020年12月9日(水)に第6回目となる「ストコミュ!(※1)」をオンラインで開催しました。
今回のテーマは「店舗の負担を減らす業務指示を深堀り!」です。下記の3社様にご参加いただき、各社の業務指示について共有を行っていただきました。
本レポートでは、各お客さまに紹介いただいた内容やリアルなお悩み、改善策などをご紹介させていただきます。
ストコミュ!は、「Shopらん/店舗matic」ユーザーさまのための、少人数・小規模の情報交換会です。 チェーンストア・オペレーションにおける、みなさまの工夫やアイデアを共有し、 ベストプラクティスを共に育むためのユーザーコミュニティ活動です。
ディスカッションに入る前に、まずは「店舗の負担」とは具体的にどのようなことかを確認していきます。 こちらは、私達がお客さまを通してお聞きしたことのある、店舗が感じている負担の一例です。
皆さんの方でもこれらと似たような「店舗の負担」を感じていらっしゃいますか?
こうした、さまざまなタイプの「店舗の負担」をなくしていくための取り組みについて、今日はお話していきます。まずは、某外食A社様の取り組みご紹介からです。
「店舗にとって負荷の少ない業務指示」がどんなものなのか?当社では、下記のように考えています。
本日は、これらを実現するために重要な、当社が考える「業務指示5つのポイント」をご紹介します。
①絞る 本部からの業務指示はShopらんを見ればすべてわかる
業務指示の経路をShopらんだけに絞る、ということです。 導入当初、エリアマネージャーなどはShopらんを使いつつ、店舗に対して別途メールでも業務指示をしていました。というのも、エリアマネージャーは営業部長からメールで指示が来るので、そのメールを店舗に転送するほうが楽だったのです。 しかし、メールで送ってしまうと店舗からの回答も当然ながらメールで来てしまいます。 後々それらを本部やエリアマネージャーが集約する負荷も考えると、店舗への業務指示はメール転送を使わずに、Shopらんに絞ったほうが店舗にはもちろん、本部やエリアマネージャーにも負荷がありません。
②分ける 発信されたお知らせの重要度がすぐわかり、優先度がつけやすい
Shopらんでは重要度を3つ設定できます。 それぞれ明確に定義することが重要で、弊社ではの下記のようにしています。 定義が明確で共通認識になっていることで、店舗は迷わず優先順位をつけることができます。
確認しないといけないお知らせがすぐに分かる
当社では個人ごとにアカウントを割り振っており、各自がログインしてShopらんを閲覧しています。そのため、ログインした人が自分に関係あるお知らせに絞って表示できるようにフィルタボタンを設定しています。
フィルターボタンは、発信元(本部・営業部長)と対象者(正社員&リーダー・クルー)で下記のように設定しています。
③計る 同じような業務指示が複数の部門から来ない 特定の日に業務指示を含むお知らせが集中して来ない
お知らせは、各部署が事前に発信数を計画します。
各部門の計画を確認することにより、発信日の偏りや発信内容の冗長を事前に把握できるようになります。また、各部門が勝手に発信しないようお知らせの承認機能を活用しています。
お知らせの「承認」機能では、「承認者」と「確認者」の両方を使っています。作成者は前週月曜日までに部門内で確認して承認をもらいます。
各ブランドの推進チームで構成されているゲートキーパーという部門があり、そこで承認されたお知らせを精査しています。ここで精査された内容を「確認者」が確認してお店に発信されます。
その上で、直近ある店舗に発信されたお知らせは下記のようになっています。 月5件, 火1件, 水2件, 木1件, 金4件, 土0件, 日0件 本部のお知らせは緊急を除き、月~金(祝日除く)に配信されます。営業部からのお知らせではとくに発信曜日の制限はありません。週の初めと終わりにお知らせ数が増えることが多いです。週中は店舗のマネージャーがお休みのことがおおいので、そこは避ける傾向があります。
Q:全店に送るようなものだけでなく、個店にだけ送るものも含まれていますか? A:含まれています。店によってばらつきがあるが、概ねこれくらいです。 相手が1店舗だけだとついついメールを使いたくなりますが、店舗にちゃんと伝わることを重視して、1店舗にだけ送る業務指示もShopらんで実施しています。Shopらんにすることによって各店舗にどれくらいの指示がでているかも見えるようになるのも良いポイントです。
Q:発信数の計画を立てているのがすごいです! A:こうした計画を立てるようにした経緯は、Shopらん導入前からやっていました。 Shopらんの前は店舗に発信するためのシステムが機能的に不十分なところがあり、ただ店舗に送るだけになっていました。ただ送るだけだと、発信件数の歯止めが効かないので、ルールを設けて発信数の計画などをやっていました。Shopらん導入後もこのルールを継続することで、業務指示が特定の日に集中しないようにして、店舗に負荷がかからないよう工夫をしています。
④揃える お知らせの内容が分かりやすい
重要度が異なるお知らせごとに雛形を設定し、必要事項の記載漏れがないようにしています。また、作成方法などがルールにより細かく決められています。 下記のようにルールを決めることで、店舗にとって統一感のある分かりやすいお知らせとなります。
タイトルにもルールを設けています。 タイトルは「◯◯について」または「◯◯の件」で、パッと見て誰が見ても分かりやすいものにし、30文字以内で表記するようにしています。また、キーワードも予め設定してあるので、内容に合わせて最適なものを設定するようにしています。これにより、お知らせをより探しやすくしています。
また、お知らせの作業登録についても基準を設けています。下記の基準に合致した場合はお知らせに作業をつけています。
・コンプライアンス上、実施が義務づけられ期日が明確な場合 ・明確な期限があり、未実施の場合にお客様や社外に対して影響を及ぼす可能性がある場合 ・ツール、備品、食材等で期日指定の送り込みがある場合 ・業務通達で期日指定のマネジメント業務が通知される場合 ・作業実施日の指定がある場合
さらに、お知らせの承認依頼前には、ルールに従って作成されているかのチェックリストを雛形につけています。
⑤合わせる お知らせが届く時間が決まっているので、何度もShopらんを確認しなくても良い
本部からのお知らせの発信時間は10時、もしくは18時とすることで何度もShopらんにログインして確認しなくて済むようにしています。
下記は弊社店舗がShopらんにアクセスする時間を分析したグラフです。 店舗マネージャーはランチピーク前に出社してくることが多いので、出社後とランチピーク後のアクセスが多いことがわかります。そのため、アクセスの多い時間帯に間に合うように発信しています。
※アクセス時刻は管理メニューの利用状況レポートよりご覧いただけます
店舗にとって負荷の少ない業務指示を作るには「準備」と「ルール」の運用が大切です。
社内の組織体制が変わり、営業部長1人につき40店舗を担当することになりました。担当店舗数が多いのもそうですが、コロナウイルスの影響もあり、お店に行ける頻度はより少なくなりそうです。さらなる業務改善が必要となるので、このあたりをShopらんの活用度をあげて取り組んでいきたいと考えています。
店舗向けお知らせの発信について、とてもよくコントロールされている、と驚きました!お知らせの発信ルールを順守のためのチェックリストとしてShopらんの機能を活用されるなど、運用ルールとシステムをうまく使いこなしておられることで、徹底できているのだなと思います。 本部からのお知らせに重複があったり記載内容に漏れがあったりすると、発信者はもちろん、受信者である数多くの店舗に確認の手間を強いることになりますので、小さなことの積み重ねが店舗運営の生産性に関わってきますね。 このような運用ルールの設計を考えるのはとても大変ですが、今回発表いただいた事例は、他ユーザーのみなさまでもテンプレートとして適用いただけそうな内容だなと思いました!
ここからは、某アパレルC社様に事前回答いただいたアンケートに沿ってお話しました。
某アパレルC社様 店舗に案内するものに関しては、営業部門が必ず内容を精査しています。店舗のどんなスタッフでも内容が理解できるか、そもそも内容に不備がないかを見ています。 メールで指示連絡していたときからこの運用でしたが、Shopらん導入後は「お知らせ公開の承認機能」をつかって実現しています。「お知らせ公開の承認機能」を使うことで、本部側では事前精査も実施しやすくなりました。
某アパレルC社様 全店宛、個店宛、イレギュラーの3つを設定しています。 個店宛は、SVや本部担当者が店舗に個別に送っているものです。 イレギュラーは、いまだとコロナ関連の情報をこちらに出しています。
某アパレルC社様 カレンダーにも表示するときは、カレンダー上での見え方に留意するようにしています。
某外食A社様 お店が今どんなことをやっているのかがわかればいいので、カレンダーへの表示が不要なものについては非表示にしています。
某アパレルC社様 すべてのお知らせをカレンダーに表示させてしまうと見づらくなってしまうので、物によっては非表示にするようにしています。その日で完結するような作業付きのお知らせは非表示にしています。
某アパレルC社様 月9件、火6件、水5件、木5件、金8件、土2件、日2件 月曜にお知らせが集中しているのは、SV報告書です。これは本部への報告でもあり、店舗への指示も含むので、お知らせとして出しています。また、金曜に多いのは土日に向けた指示があるためです。 店舗からお知らせ数の多さについて声は出ているので、発信側でも必要最低限になるよう努力しています。本部からのお知らせは、全体の1/3程度で、個店宛のお知らせ(在庫の店間移動など)もかなり含まれています。
運営からのコメント(スーパーマーケット様の事例) スーパーマーケットでは品数が多いことから、お知らせ数も多いようです。こちらでもやはり、ゲートキーパー的な部門を設けているという話はよくお聞きします。そこで内容や発信数をチェックしているそうです。年末年始など店舗の繁忙期、とくにクリスマス以降は極力お知らせを発信せず店舗業務に注力できるような配慮をされているという企業さんもあるようでした。
某アパレルC社様 週1の商品情報、月次の情報など定例のお知らせは雛形を固定化しています。雛形を固定化することで、店舗が情報を理解しやすくしています。 ノート等をつかった「引継ぎ業務」が店舗にとって大きな負担となっていたので、いまはShopらん上の作業メモをつかって、簡単に共有できるようにしています。
「単純にお知らせの数が少ないから店舗に負荷がない。」というものではないとあらためて思いました。A社さまのおっしゃるポイントそのものですが、お知らせの発信において、「どのように伝えれば店舗にとってわかりやすいか」が大事だと思います。店舗が迷わず行動できる指示内容になっているか、そもそも発信のタイミングは適切か、など、現場の状況をよく見た上で試行錯誤することが重要だなとあらためて思いました。 各社さまいろいろと工夫をされていて、とてもうれしく思います。 これからもお客さまの業務にフィットする使い方を一緒に試行錯誤していければと思います。
「Shopらん/店舗matic」の小規模ユーザー会、ストコミュ!は今後も開催予定です。
参加してみたい!というユーザーさまはぜひお気軽にご参加ください。
そのほか、活用を深めていただくためのハンズオントレーニングなどもユーザー様向けに実施しております。こんな業務を「Shopらん/店舗matic」で実現したい!などありましたらこちらもぜひご参加ください。
また、個別に相談したい場合は下記よりお打ち合わせのご予約も承っております。 こちらもぜひご活用ください。 ⇒お打ち合わせを設定する
本日のご参加企業 某外食A社様:活用歴2年半 某B社様:2020年12月本格運用開始 某アパレルC社様:活用歴1年