チェーンストアの“店舗力”を高めるー売上を上げる品揃えー

こんにちは、堀井です。
『チェーンストアの“店舗力”を高める』がテーマの今シリーズ。 前回の「チェーンストアの“店舗力”を高める―“店舗力”とは―」では、“店舗力”について、さまざまな要素が考えられるなか「品揃えと発注のコントロールが一番大切」だとご説明しました。

そこで今回は、店舗の「品揃え」の target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”重要性について話を進めていきます。

【売上】とは、チェーンストアが提供している商品/サービスを、お客さまにご購入/ご利用いただいた対価であり、来店された[お客さまのニーズ]と[店舗の品揃え]が重なって商品やサービスが「売れた」部分です。

(昨年の連載 「 『画像認識』から“売れない”を探る」でも少し触れていますので、詳しい説明は割愛します) この点を深堀りすると下図のようになります。

売上における[お客さまのニーズ]と[店舗の品揃え]の関係
売上における[お客さまのニーズ]と[店舗の品揃え]の関係
*商品や品揃えにはサービスも含みます。
チェーンストアにおける[店舗の品揃え]
自社で新商品を開発したり、ナショナルブランド(NB)商品からセレクトして、チェーンの取扱商品を選定します。各店舗は自チェーンの取扱商品のなかから、自店の立地や客層、規模などに応じて「売れそう」な商品を発注。納品されたら、自店の「品揃え」として売場に陳列/展開します。
[お客さまのニーズ]
「ニーズ」は、お客さまの価値観や環境、シチュエーションに応じて千差万別です。時とともに変化もするので実態はなかなか把握できず、POSデータや客層、購入の様子などから推測し、探り続けるしかありません。
売れた=【売上】
「ニーズ」と「品揃え」がマッチした部分にあたる【売上】の最大化は、店舗が「ニーズ」を推測し続けて「品揃え」を寄せていくことでしか実現できません。
また、品揃えした商品が「売れない」場合には、以下のような2種類の『ロス』が発生します。

廃棄ロス

「売れなかった」商品は「売れ残り」として店舗の在庫になります。また、生鮮食品は販売期限を越えてしまうと商品廃棄となるので、利益の減少にもつながります。

7つの「ない」=チャンスロス(機会損失)

来店されたお客さまの「ニーズ」を満たせずに「売り逃し」となる原因として、下記の 7つの「ない」が考えられます。

  1. 欲しい商品が世の中に存在しない
  2. 存在しているが、認知されていない
  3. 商品自体は存在するが、チェーンで取り扱っていない
  4. チェーンの取扱商品だが、自店では発注していない
  5. 自店で発注しているが、売場に陳列されていない
  6. 陳列されていたが、欠品して売場に在庫がない
  7. 売場に在庫もあったが、お客さまが気づかない

7つの「ない」のうち、1〜3はチェーン本部の課題であり、4〜7は店舗側で解決すべきポイントとなります。

この7つの改善をはかり、 【売上】最大化を実現するためには、

  • 本部力:事業戦略/商品開発/調達/販売促進/人事/財務/管理など、店舗を支援する“力”
  • 店舗力:お客さまのニーズをとらえ、チェーンとして店舗を運営する“力”

の強化が重要となります。

次回は、 [店舗の品揃え]を[お客さまのニーズ]に寄せていくための考え方をご説明していきます。
こちらからご覧ください。

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